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第76話
会長と過ごす毎日は楽しい。
それもそのはず、毎日美味しい料理を作ってくれるし、運命の番同士で感じる匂いで心は癒されるから。
「偉成、もっとこっち来てください。」
「やらないといけないことが······いや、まあいいか。どうした。」
ストレスで心が疲れてしまっている。そんな時には癒してもらうのが1番。
そして、偉成に与えられるものの中で、1番癒されるのは愛情だった。
「キスしてください。それから、沢山抱きしめて。」
「······今日はやけに甘えただな。疲れてるのか?」
「疲れました。······なんか、学校行きたくない。」
「······そうか。なら少し休ませてやらないとな。」
ソファーに座る俺の頬を両手で包み、優しいキスをされる。それもだんだんと深くなり、舌が口内を蹂躙して、身体中蕩けるんじゃないかってほど気持ちいい。
「っは、ぁ、もっと······」
「ん」
会長の唾液は媚薬みたいだ。
甘くて、熱が上がって、興奮する。1度キスをしたら止められない。やめて欲しくないって思うほど気持ちいい。
「んは、ぁ······偉成······」
「千紘、怖くないから、俺に全部委ねろ。」
そう言われてコクっと頷いて目を閉じた。
会長の手が肌に触れる。
「痛いのも、嫌です······っ」
「しない。少し触るだけだ。大丈夫、お前はただ感じてればいい。」
履いていたスラックスを下着とともにズラされる。会長の手がペニスに触れて、腰が震えた。
「千紘、好きだ。」
「っ!」
好きって、初めて言われたかもしれない。
ドキドキして、目を開けて、会長の後頭部に手を回して引き寄せ噛み付くようにキスをした。
「んっ!」
「はぁ······ぁ、もっと······。」
ペニスを緩く扱かれて気持ちいい。もっともっと欲しい。
「ぁ、あ······イく······っ!」
呼吸が荒くなって、会長の服の胸元を握り甘い刺激に身体がだるくなる。
「偉成······」
「ああ、これ以上はもうしないよ。」
手が離れて、会長の胸に顔を埋める。そのままもたれかかっていると、背中を撫でられて呼吸が落ち着いていった。
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