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第123話
しばらくすると匡がやってきて、「本当に助かった。」とわざわざ席にまで言いに来てくれた。
「匡君と千紘君、何かあったの?」
「ああ、ほら、昨日匡が熱出したでしょう?偉成が心配だって言って、俺達の部屋で1日看病してたんだ。」
「そうなんだ······。もう大丈夫なの?」
「ああ。優生も昨日はありがとな。」
今なんだかやっと元に戻ったような気がした。
違和感が消えて、それがすごく嬉しく思う。
「何ニヤニヤしてんだよ。」
「んー?なんか、元通りって感じがして······。」
そう言うと2人も柔らかい表情になった。同じ様に思ってくれたなら嬉しい。
「あ、匡に優生君。俺に勉強教えて!」
「は?兄貴がいるだろ?あいつに教えてもらうのが1番わかりやすいんじゃねえか?」
「そうだよ。せっかく会長のそばにいるのに。」
そんなのわかってるけど、会長は会長のするべき事があるからその邪魔になる様なことはしたくない。
「偉成は忙しくて······。ほら、体育祭もあるしね。」
「そういえば本番は再来週か。そりゃ忙しいわな。」
「そう。だから邪魔できないでしょ?お願い!」
両手をパチンと合わせて軽く頭を下げそう言うと、「いいよ」って優生君が答えてくれた。それに続いて匡も。
「今日の放課後、教室に残ってやるか?」
「うん!お願いします!」
テスト勉強も、皆でやればきっと楽しいよね。
そう思えば、放課後が楽しみになってきて、2人に「楽しみだねぇ。」と言うと苦笑いを返された。
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