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第153話
結局、テストが終わるまで発情期は来なかった。
けれど、最後のテストが終わった途端千紘の様子がおかしくなったと匡から連絡があった。
事前に抑制剤を飲んでから、慌てて教室に迎えに行くと、フェロモンの匂いがこの間より酷くなっていた。
「千紘、これを飲め。それから寮に戻るぞ」
「うー······」
机に伏せて動けなくなっている千紘に抑制剤を飲ませて、そのまま抱き上げる。
「テスト頑張ったんだな。疲れただろ。」
「んっ、ん······終わったら、安心しちゃって······、そしたら、体がおかしくなって······。」
「ああ。大丈夫だからな。」
急いで寮に戻り、服を着替えさせてベッドに寝かせた。
きっと今晩か明日の朝には発情期が始まる筈だ。
「偉成······熱い······」
「そろそろ始まるな。」
ベッドサイドにペットボトルのスポーツドリンクと、コンドームやタオルを用意した。
抑制剤を飲ましたけど千紘の体は未だにフェロモンを醸し出していて、ぐっと唇を噛む。
「っ、あっ!きも、ち悪い······っ!」
「何、どうした。」
「あぅっ······お尻、液出てきた······!」
体を捻って気持ち悪いと何度も言う千紘。
服を脱がせた途端、強烈なフェロモンが発されて頭がクラクラした。
どうやら始まったらしい。
「あっ、あ······はっ、ひぁ······っ!」
「千紘······全部脱がせるぞ。」
「あうっ、早く、早く触ってぇ······!」
ギリギリと奥歯が鳴る。
早く項を噛みたい。けれどそれには痛みが伴う。だからせめて千紘がドロドロに溶けてしまった時でないと辛いはずだ。
フェロモンに当てられて、ペニスが固くなり先端から先走りが零れる。俺も服を脱いで下着姿になり千紘の太腿にそれを擦りつけながらキスをして、綺麗な肌を撫でる。
「あっ、あぁ······っ!」
「千紘、可愛いよ。もう我慢できない······」
「はぁ······ん、しなくて、いい······偉成の、好きにして······」
気持ちが酷く昂る。
もう1度キスをして、千紘の胸の飾りをキュッとつまんだ。
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