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第168話 千紘side R18
「も、だめぇ······ぁ、あ゛······っ!」
背中が反れて、一気に力が入り、それからゆっくりと抜けていった。
「はぁ······はぁ······んあ······っ!」
「はぁっ」
ずるっとペニスが抜けて、偉成が射精してお腹に精液が掛けられる。
「偉成の······」
「千紘······っ?」
それを指で掬って、その指を舐めた。甘い。普通ってこんなに甘いのかな。好きすぎて、そう感じているのかも。
隣に寝転んだ偉成が俺を抱きしめる。
この穏やかな時間が好き。
「愛してる」
「俺も、偉成のこと、愛してるよ。」
俺にはもう偉成しかいないもん。
家族にあんな風に思われていただなんて。
「千紘、もう考えなくていいんだ。考えるなら俺の事だけにしろ。」
「······そうだね。偉成の事だけ考えていたら幸せかも。」
「ああ。絶対に幸せにしてやる。」
額にキスされる。
気持ちよくてたまらない。
「千紘、風呂に入ってからご飯を食べようか。ルームサービスを取ろう。」
「······お風呂入る」
「ああ。立てるか?」
偉成の手を借りて起き上がる。お腹の上の精液をティッシュで拭ってお風呂場まで歩く。
「洗ってやるから座ってな」
「ありがとう」
いつもみたいに優しく髪と体を洗われて、そうしてるとまた父さんのことが頭の中に浮かんで慌てて偉成を見た。
「ん?どうした?」
「······好き」
「知ってる」
偉成が優しく笑う。
ふんわりと香る好きな匂いに、嬉しくてか悔しくてか、泣きたくなった。
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