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第186話 R18
「あっ、あんっ、んっ、んーッ!」
「千紘、やっぱりそれ返せ。声が聞きたい。」
「ひゃっ、あっ!」
偉成の服を取られてしまった。
これじゃあもう、いつもと同じだ。
「はぁ、ぁっ、あ、そこ、そこもっと······っ!」
偉成に手を伸ばして抱きしめた。
そのまま何度もキスをして、どちらともない唾液を飲み込む。
「んっ、く······っぁ、い、く······ッ!」
「ぐ······っ」
大きな快感に襲われて、偉成の腰に脚を絡ませて抱き締めたまま達した。
偉成も達したみたいで、ゆっくり腰を動かしては俺に抱き締められたまま大人しくしてる。
「千紘ぉ······いい匂いがする。食べたい······」
「ダメ」
そう言うと首筋をぺろぺろと犬みたいに舐めてくる。今のエッチで汗かいたのに。
「やだ、もう汗かいたからだめだよ······」
「千紘がもっと欲しい。早く高校を卒業して結婚しよう。俺は子供も欲しいんだ。」
「ふふっ、そうだね。子供欲しいね。」
偉成と大切に育てていくんだ。きっと偉成に似て格好いい子になる。
「アルファとオメガの子供がアルファで産まれる確率って高いんだよね。」
「そうらしいな。でも俺は子供の性別は何でもいい。オメガでもベータでもアルファでも、俺が大切に育てることには間違いない。」
「俺達が、でしょ?」
そう言うと偉成がくすくす笑う。その振動がまだ中に入っているペニスから伝わって、また気持ちよくなりそうだ。
「ん、偉成、そろそろ抜いてほしい······」
「ああ。」
ゆっくりとペニスが抜けて、ゴムを取った偉成が隣に寝転んだ。
結婚式を挙げたら、匡と優生君は絶対に招待しよう。みんなで沢山お酒を飲んで、お話して、楽しい会にするんだ。
って、あれ。
匡と偉成が兄弟なら、匡はこの邸の中にいるんだろうか。
「偉成、匡は?」
「ベッドで他の男の名前を言うなんて······」
「だって気になったんだもん。それに匡は家族でしょ?夏休みの間はここに帰ってきてるの?」
「いや、あいつのマンションがあるから、そこに帰ってるはずだ。」
「匡のマンション······?」
それは匡がマンションを持ってるってことだろうか。
いや、それは置いておいて、あんなにいい御両親なのに、匡はどうして家に帰ってこないんだろう。
でも、そんなこと俺が聞ける立場じゃないから、黙って疑問は胸に入れて閉まった。
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