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第202話 R18
「僕の口に出していいからね······?」
「無理しなくていいんだぞ」
「無理じゃないよ。」
スウェットと下着からペニスを取り出され、そこに顔を寄せる優生。何だか、発情もしてないのにこんなことをさせていいのか不安になる。
「んっ、匡君は初めて······?」
「っ、初めてだ。」
口を開けた優生が、ペニスを咥える。熱い粘膜に覆われて腰がピクっと揺れた。
「ぁ、ふ······ん、んぅ······ちゅ······」
「っ、ぅ······!」
口を押さえて優生をまじまじと見る。
俺のを嬉しそうに咥えてる。それが俺にとっては信じられなかった。
「ん、ピクピクしてる······もう、出る······?」
「んっ!」
先端の穴を尖らせた舌でグズグズと刺激されると我慢できなかった。ものの数分で達してしまって優生の口内に射精した。
「っ!悪い!吐き出せ!」
「んっ、ん······甘くて、美味しいよ。」
「なっ!」
恥ずかしいことも簡単に口にした優生に驚いて、開けた口が閉じられない。
「も、もういい!口、濯いでこい······!」
「何で······うん、わかった。」
少ししょんぼりとしてしまった優生が、ゆっくりした足取りで口をゆすぎにいく。俺は服を着直して、ドキドキする心臓を抑えるのに必死だった。
だって初めてだったんだ。
誰かと付き合った事すらないんだ。こんな、いきなり恋の飛び級をかまされても戸惑ってしまう。
戻ってきた優生は、俺の様子を伺うようにしていて、俺が気にするのが負けなのかもしれないと思い、両腕を広げて優生を胸の中に閉じ込める。
「あ、ありがとう」
「っ!ううん!僕の方こそ!」
未だにドキドキは治まらない。
クソ、初めての恋がこんなんだとは聞いてねえ。
「匡君、僕のこと、好き?」
「ああ、好きだ。」
言葉にはできる。もっと態度で示したいのに、それが上手くいかない。
ああ、恋ってもどかしい。
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