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第236話

千紘が落ち着いてから、風呂場に移動して体を流した。 「気持ちよくてどうにかなると思った」 「俺も気持ちよかったぞ」 ちゅ、ちゅ、と何度もキスをする。 唇だけじゃなくて、身体中に口付けると「擽ったいよ」と言って千紘が笑う。 腰が立たないからと、俺にもたれ掛かってくる。ああ、可愛い。このまま食べてしまいたい。 「痛っ!」 「あ······悪い」 思わず千紘の肩を噛んでしまった。 「噛まないでよぉ······」 「悪い、つい食べたくなった······」 「何それ、もう、俺の事大好きだなぁ」 「当たり前だ。ずっと隣に居させたい。なんなら監禁してやりたい。」 「えー!監禁はやだな。」 俺は真面目に話してるのに、千紘はどこか冗談だと思っているようだ。 「本気だぞ」 「······怖い」 「怖くない。千紘のことを一生大切にする。それに傷つかないように優しく触れるんだ。」 「そんな監禁されるなんて未来は来ないからやめて。普通に俺のことを愛してくれるのが俺は1番嬉しいの。」 ちゅ、と音を立てて可愛いキスをされる。 「ほら、早くお風呂上がろ。」 「そうだな」 最後にシャワーで軽く体を流して、タオルを体に巻き付けた。 「シーツ替えないとな」 「あっ······ごめんね、俺······」 「いいんだよ。可愛かった。ソファーにいてくれるか?替えてくるから」 「わかった」 服を着せてソファーまで千紘を運ぶ。それからシーツを変えて洗濯機に放りこみ、新しくシーツを敷いたベッドに千紘を移動させた。 「ありがとう」 「いいえ」 キスをされて、笑顔を返す。 千紘が可愛い。初めて会った時から軽く100倍は可愛くなってる気がする。 「寝るか」 「うん、寝る」 「おやすみ」 もう1度キスをして、千紘の隣に寝転ぶ。 洗濯は明日の朝にして、今日はもうこのままゆっくり眠ろう。 そうして目を閉じた。

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