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第259話 R18
「んっ、ん、ふっ、ぁっ······!」
ゆっくり抜けていって、また深くまで入ってくる。内壁が擦られるのが気持ちいい。
キスをされたまま、偉成の首に腕を回してくっつく。そうすると優しく抱きしめられて嬉しさから涙が出た。
「千紘、泣くな」
「んっ、はぁ······ぁ、う、嬉しくて······」
「そうか」
偉成の唇が目尻に触れる。涙を舐め取られて、至近距離で小さく笑い合う。偉成の笑った振動が中に響いて、それすら快感に変わる。
「はぁ······んっ、今日の、優しいから······好き······」
「いつものは嫌?」
「よ、余裕が、なくなっちゃうから······嫌じゃなくて、怖いの······ぁ、あ!」
こうやって言葉を紡ぐ余裕があるから、今日は心がぴったり隣合ってる気がしていつもよりもっと温かく感じる。
「たまにはゆっくりするのもいいな」
「んっ、ぅ······偉成は、辛くない······っ?」
「ないよ、気持ちいい。」
偉成が俺の乳首に顔を寄せ、チロっと舐める。甘噛みされて、小さな悲鳴のような声が漏れた。
「前より大きくなった気がする」
「えっ······ぁ、や、やだ、もう乳首触っちゃだめ······」
「何でだ。可愛いのに」
ちゅ、ちゅ、と何度もそこに吸い付く。
勃起したペニスがもう痛い。
「っ、偉成、もう······ぁ、イ、きたい······」
偉成の腰に足を絡める。
俺の鎖骨あたりに吸い付いて、小さな痛みと一緒に所有印を与えられる。そこをまるで馴染ませるように舌で舐めて顔を上げた偉成は俺の腰を掴んで律動を激しくする。
「はっ、ぁ、あっ!」
腰を掴む偉成の手に、自分の手を重ねる。
前立腺と最奥を重点的に突かれて、一気に頭の中が真っ白になった。体が大きく震えて足の指先がピンッと伸びる。
「······──ッッ!!」
中が熱くなる。偉成もどうやら中で達したみたい。
······え、中が熱い?
「っ!偉成!ゴムはっ!?」
「あ······悪い」
「ぬ、抜いて!早く抜いて!」
だめだ、俺も全く気づかなかった。
いつもより気持ちよくて温かいって感じてたのはもしかして生でやったせい!?
偉成がペニスを抜いて、中に指を入れ精液を掻き出す。でも達したばかりだったから、それはまるで拷問だった。
「病院っ!」
焦って風呂に入って服を着た。
偉成も俺と同じように焦りながら、近くの開いている病院を探して俺を連れていってくれた。
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