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第303話 R18
学校に戻る前日にタクと会うことになった。
この間歩いた、タクの家までの道を歩く。
ちらちらと雪が降っていて寒い。
年が明けてすぐだからか、俺の歩く後では少し派手な集団が居て騒ぎながら歩いている。
「あ、タク!」
「旭陽!」
タクの姿が見えて手を振った。
ちょっとの距離やし走ろうと思った瞬間、突然誰かに羽交い締めにされて身動きが取れなくなる。
「ぇ、な、なにっ!?」
「タク、こいつだよな?」
俺を羽交い締めにした男がタクに向かってそう言った。タクはにっこり笑って頷く。
「離せよっ!」
「運ぶぞ。」
こいつら、さっき俺の後ろにおった奴らや。
今更気付いても遅い。
サッと猿轡をされて、男に抑えられたまま車に乗せられる。
「んっ!んぅぅ!!」
「暴れるな」
車に乗せられて隙を見て逃げようと思ったのに、ロープで手を後ろ背に縛られてそれも難しくなった。
途端、心臓がうるさく音を立てる。
今何が起こってる?
「着いた。降りるぞ」
嫌や、降りたくない。
踏ん張ってみせるけど、オメガの俺と、多分ベータなこいつらとは力の差がある。
それに俺の体は小さいから、ひょいって担がれて、車から降ろされた。
「タクに頼まれたんだよ、お前のこと襲えって。」
「っ!?」
「白樺学園に行ってるんだろ?そこで番を見つけたって。自分がそうなるはずだったのにってすげえ嫉妬してたぞ。」
トン、と床に降ろされる。
そこはどうやら廃工場のような所。
「可哀想にな。オメガ同士でもこうやって陥れられたりするんだな。」
「っ、あ······!」
ダウンのジッパーが下ろされる。
冷気が中に入ってきて寒い。
「まあ、俺達はお前を犯すように頼まれた。だからお前を今から抱くよ」
にっこり笑ったそいつが、俺のパンツと下着を無理矢理脱がしてきた。
誰にも見えんように小さくなるけど、直ぐに押さえつけられてそれも無駄になる。
「声聞けねえの勿体無いって。猿轡はやめようぜ」
「あー、それもそうだな。」
苦しかったそれが取られて、少し楽になる。
けれど状況は変わらない。
「も、もうやめて、俺······つ、番おるから、お願い」
話せるようになった口で、やめるように伝える。けれど男達はニタニタ笑うだけ。
「ちっちゃいちんちんだな。本当、オメガって感じの体。」
「ひっ!」
服を捲られて、胸に触られる。
ゾワゾワした嫌な感覚が身体中を駆け巡って、吐き気すら催す。
「やめ、やめて、お願いっ!」
「足広げて持ってろ。」
「ひっ!い、いや、嫌やっ!やめて!」
足を左右に割られて、それぞれ男に押さえ付けられた。
ローションで濡らされた指が、後孔を撫でる。
「やだぁっ!いや、やめて、離してっ!······っうぁ!」
するっと指が中に入ってきて、気持ち悪さに目をぎゅっと閉じた。
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