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第355話 R18
「あのね、ショックを受けないで聞いてほしいんだけど」
「······何?」
悠介の手に自分の手を重ねる。
俺がショックを受けるようなこと。あの健康診断が関係してるのはわかる。
「あのね······」
ゴクッと唾液を飲む。
「旭陽は、妊娠しにくい体質なんだ。」
「······そ、そうなんや」
あんまりピンとこやん。
突然そんなん言われてもよくわからへん。どう反応するのが正解なんかもわからないまま、悠介は言葉を続ける。
「俺は旭陽との子供が欲しい。だから、これからセックスする時は避妊しない。」
「でも······別に、今欲しいわけちゃうし······。悠介やってまだ1年学生するんやで?そんな焦らんでも······」
「ダメなんだよ!!」
急に切羽詰まったような声を出した悠介に、体がビクッと震える。
「悠介······?」
「······っ、母さんが1年で子供が出来なかったら、番を解消しろって······。そんな事したくない。旭陽との関係は皆に認めてもらいたいんだ。」
ドキリと、嫌な感覚がした。
番を解消?何それ。
悠介と離れないとあかんくなるってこと······?
そんなん、絶対嫌。
「ぅ······どうしよう······」
「だから······ごめん。本当にごめんね、旭陽の負担になるようなこと言って······」
「だ、大丈夫······。俺の方こそごめん······」
だから悠介も必死になってたんや。
まだ中に埋まるペニスが、ぐじゅっと音を立てて動いた。
「んっ······」
「謝らないで、お願い。旭陽は何も悪くないから。」
涙声になりながらそう言った悠介。
悲しみが心を染めていった。
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