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第414話
***
翌日、学校に行くと匡から優生君と一緒に、高良先輩の今使っている部屋で暮らす事が決定した事を聞かされた。
「優生君も帰る場所が同じ所になるんだね!嬉しいなぁ。いつも2人が離れちゃうの、見てるだけでも寂しいなって思ってたんだ。」
「僕も寂しかった······。千紘君と匡君が2人で帰って行っちゃうの寂しいなぁって思いながら見てたんだよね。」
優生君を抱き寄せた匡。その表情は柔らかい。
2人ともお互いを想いあってるのが目に見えてわかって、俺までも幸せになる。
「今まで優生君が発情期の時、匡はどうしてたの?」
「ほら、それ専用の部屋がうちの学校にはあるだろ。あそこで過ごしてた。」
「あー!そういえば昔使ったことあったな······。でもこれからは部屋で出来るんだね」
むふふ、と笑うと優生君の顔が赤く染った。匡が「いじめんなよ」と優生君の顔を隠す。
「いつ引っ越すの?」
「高良先輩が今週末に帰ってくるらしくて、手続きが終わり次第だな。」
「そっか。じゃあちょっと忙しくなるね。引越し作業、俺も手伝うよ。」
「ああ、ありがとう。」
チャイムが鳴って先生が入ってくる。
席について前を見た。
生暖かい風が吹いて髪を揺らす。
もう少しで夏休み。とはいってもその前に期末テストがあるんだけど。
「松舞」
「はい」
名前を呼ばれて返事をする。今は出欠確認の時間だった。
今回もテスト前は偉成と匡と優生君に助けてもらわないとなぁ。
そうだ。匡と優生君が高良先輩の部屋に来るなら、夜遅くまで勉強できる!
「······いや、迷惑か。」
そんなことを考えている間に出欠確認は終わり、1限目の準備に取り掛かった。
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