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第455話
「はい、そこまで。全員ペンを置いて。」
懸念していたテストが全て終わり、緊張が解ける。
テスト用紙が集められて、机に伏せると体が一気に熱くなった。
「千紘君。······千紘君?」
「んぅ······」
背中を触られてピリピリとした感覚が走る。これ、完全に発情してる。
立ち上がろうと体に力を入れたら後孔が濡れだして顔を覆いたくなった。
「でん、わ······」
「えっ!ぁ、もしかして発情期っ!?すぐに会長さんに電話······あ、千紘君のスマホ借りるね!」
カバンの中から俺のスマートフォンを取り出した優生君が偉成に電話をかける。
クラスの皆が俺を見ていて、ヒソヒソと話をしている。そんな中、匡は俺を抱き上げてカバンを持ち教室から出た。
「前もこんな感じだったな。」
「ごめ······っ」
「気にしなくていい。優生、兄貴にはすぐに寮に戻るように伝えろ。」
後ろを着いてきていた優生君が匡の言葉に頷いて、偉成に繋げたままの電話で同じことを伝えていた。
「匡」
「何」
「······俺、匡と、優生君が心配」
「今はそんなこと考えなくていいから」
寮に着くと偉成がいて、体の熱が酷くなった。
力が入らなくて、匡に対してすごく申し訳なくなった。
「おい、兄貴。ちゃんとしろ。」
「わ、わかっては、いるが······」
ちらっと偉成を見ると顔を赤くしてふらふらとしている。どうやら俺のフェロモンにあてられているらしい。
「い、せい······」
「っ、匡、悪いがベッドまで運んでくれ。ところ構わず襲いそうだ」
「わかった」
ベッドに運ばれ、匡達が帰っていくと偉成が俺の隣に腰掛けた。
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