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第467話 旭陽side
久しぶりに悠介の眠っている姿を見た。
いつも俺より遅くに眠って、俺より早く起きているから、こんなに穏やかな表情を見るのは珍しくて、嬉しくなる。
バレないようにこっそりキスをした。
すごい幸せな気分になって、何度も繰り返す。
「ん······」
もぞっと動いて、寝返りを打とうとするのをなんとか抑え込む。
やって、もっと顔を見てたい。
「好き」
そう呟いて、すべすべしてる頬っぺを撫でる。
今までの人生でニキビなんて出来たことないんやろうなぁって思うくらい、綺麗な肌。
「愛してるよ」
俺の事を1番に考えてくれる人。
俺を見る度に、優しく微笑んでくれる人。
何回も何回も、愛を伝える言葉を言っていると、悠介の口角が上がって、薄く目が開かれる。
「そう言うことは、俺が起きてる時に言ってよ。」
「······起こしちゃった」
「え、今ので起こす気無かったの?ずっと好きとか愛してるとか言ってたくせに?」
くすくす笑う悠介が、強い力で俺を抱きしめる。ちょっと苦しいけど、それがまた心地いい。
「俺も、旭陽の事が愛しくて堪らないよ。でもね、もう夜も遅いの。旭陽も寝ないと明日が辛いよ?眠れないなら、旭陽が眠るまで起きておくけど?」
「······寝れるもん。寝れるけど······」
時計の短針が指すのは12。
静かな空間で聞こえるのは、点けているクーラーの音と、お互いの呼吸音。
「寝たくないの?」
「······悠介と話したい」
「······ああ、もう。可愛い」
ちゅ、ちゅっていっぱいキスされる。
もしかして、このまま話していてくれるんかなって思ったけど、悠介は困った顔して俺を見た。
「ちゃんと寝ないと、体が辛くなるよ。旭陽が健康でいないと、お腹の子もしんどくなっちゃう。そうでしょ?」
「うん」
「だから、今日は休んで、明日いっぱい話をしよう。どこかに出かけるのもいいね。」
「付き合ってくれんの?」
「当たり前じゃん。」
髪を撫でられて、額に悠介の唇が触れる。
「だから、今日はおやすみ。また明日ね」
「······うん」
不思議と瞼が重たくなる。
それに抗うことなく目を閉じた。
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