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第468話

朝、目を覚ますと悠介は隣にいなかった。 寂しさを感じながらも、起き上がって顔を洗いに行く。 「あ、旭陽!今起こしに行こうと思ってた!」 「······何で先起きんの」 「え······いや、朝ご飯の準備があるし······」 悠介に抱きつきに行く。 抱き締め返してくれた悠介は、少しすると俺の顔を覗き込んで小さく微笑んだ。 「嫌な夢でも見た?」 「見てない」 「あ、わかった。俺がいなくて寂しかったんでしょ。」 そう言われてフンと顔を背ける。 さっさと顔洗いに行こ。お腹すいたからご飯も食べたいし。 洗面所の方に足をむける。 腕を掴まれて振り返れば、悠介が苦笑してた。 「ごめんね、俺ももっと一緒にいたかったんだけど、ここに住まわせてもらってるから、ご飯くらい作らないと。」 「······別に、何も言うてませんけど。」 「うん。じゃあこれは俺の独り言」 手が離れて、悠介が「待ってるね」と言ってリビングに行く。 なんか今、すごく切なくなった。 急いで顔を洗いに行って、リビングに顔を出す。 お婆ちゃんとお爺ちゃんに「おはよう」って言うてから、用意をしていた悠介に駆け寄る。 「悠介」 「ん?」 「あの······えっと、今日どっか行こう······?」 服を引っ張って、顔を近付ける。 悠介はふんわり笑って「いいよ」と言った。 「どこに行く?」 「ぁ······悠介の行きたいところで」 「俺の?······そうだなぁ。あ、じゃあ水族館とか行く?ほら、暑いから建物の中の方がいいでしょ?」 「行く!」 悠介の腰に抱きついて、悠介を見上げ、じっと目を見た。 「······それは反則でしょ」 悠介は両手で顔を覆って、しばらくするとその手を離し、ちゅって触れるだけのキスをした。

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