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第640話 R18
ニュルっと後孔に舌が入ってきて、首を左右に振った。
嫌だ、そんなことしないで。
そんな場所、舐めないで。
言葉にしたくても漏れるのは言葉に成らない声ばかりだ。
シーツをギュッと掴んでいた手を、そっと誉君の手が覆う。
「力抜いて。大丈夫だから」
「っゃ、あ、ぁ······っ!」
舌が抜けると代わりに指が入ってきた。
まだ2回目なのに、痛みもなくて、内壁を指の腹で優しく撫でられる。
「あ、ぁ、ぁ······んっ、く······!」
足が下ろされると角度が変わって、指先が気持ちいいところを掠めると、爪先が勝手にピンと伸びた。
「ここ気持ちいい?」
「ひゃぁっ!ぁ、あぁ!だ、め、だめぇ······」
目敏くそれを確認した誉君に、気持ちいい所を優しく撫でられて首が反れて喉を晒す。
そこに唇が触れて、何度も何度も慈しむようにキスをされる。
「ぁ、はぁ······ん、ほ、まれ、くん······」
「何?」
「うぁ······っ!ぁ、あっ!」
誉君は俺の言葉を聞こうと耳を寄せてくる。
そのまま背中に手を回して抱き着いた。
「ほ、しい······っ、もう、俺ばっかり、だからぁ······!」
「泰介ばっかり?」
「んんっ!き、気持ちよくなってるの、俺ばっかり······っ」
まだ本当はもうちょっと解した方が良かったとしても、早く誉君に気持ちよくなってもらわないと、面倒臭いって思われたりしたら嫌だ。
「誉君······っ」
「まだダメ。そんなに不安にならなくていいよ」
指が抜けて、ギュッと抱き締められる。
優しくキスをされて、舌を絡め、見つめ合った。
「······面倒、臭いでしょ······?もういいから、挿れて······」
「面倒臭くない。俺もこうして泰介に触ってるのは気持ちいい。ほら、触って。」
手を取られて、誉君のペニスまで導かれる。服の上から触れるそれは熱くて、大きく主張していて、苦しそう。
「あ······」
「面倒臭かったらここまでならないだろ。」
頬にちゅっとキスをされると、体が離れていく。
思わず追いかけたくなったけど、誉君がまた俺の足を開かせて、指を中に埋めていくから、熱い息を吐いてそれを受け入れた。
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