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第702話

*** 「早くしてよ!遅刻する!」 「千紘がなかなかトイレから出なかったんだろ!」 慌ただしく部屋を出て、走って学校に向かっていると少し先で手を繋いで歩く高梨先輩と渡君を見つけた。 「高梨先輩!渡君!」 名前を呼んで後ろから突撃すると、2人は驚いて目を見開き俺を受け止めてくれる。 「仲直りしたんですね!よかった!」 「千紘!今すぐ誉から離れろ!」 「聞いてくださいよ。偉成たら遅刻するって言ってるのにぃ」 「······お前らはまた喧嘩してるのか?」 呆れた様子の先輩と、苦笑を零す渡君。 「千紘先輩、赤目先輩が怖い顔してますよ!」 「高梨先輩助けて!」 「助けるも何も······」 ただただ困惑してる高梨先輩。 申し訳なくなって離れると、偉成が強く抱きしめてきた。 「誉の匂いがついた!!」 「おい、俺をバイ菌扱いするな。」 「ねえ誉君、俺達先に行かない?遅刻しちゃうよ。」 渡君が引いてる。 ごめんの気持ちを込めて見ると、また苦笑を零して先に学校に行ってしまった。 「あー······渡君に嫌われちゃうぅ」 力無く呟く俺に、「それより俺を気にしろ」と怒られる。 「ごめんね。嬉しかったんだよ、2人が仲直りしてて。」 「俺も嬉しくないわけじゃないんだ。ただ誉達に飛びつくのは違うと思う。」 「許して」 ずるい方法だと思うけれど、首を傾げてキスをすると偉成は破顔して俺を抱きしめる力も緩くなった。 「はい、学校行くよ!」 「ああ」 手を繋いで、先に行った2人を追いかけるように足を動かした。

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