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第731話

*** 「本当に無事でよかったよ······っ!」 「怪我はしてないな?もう大丈夫だな?」 翌日、匡にお礼を言いに部屋に行けば匡も優生君もそう言って俺を抱きしめてくれた。 明日は心配をかけた麻倉先生に偉成が話しておいてくれるらしい。 母さんにはもう報告済みで、事態が収まったと話せば安心してくれた。 「千紘、そろそろ戻ろう。昼の時間だ」 匡と優生君と話をしていたら時間が過ぎてお昼になろうとしている。 確かに少しお腹が空いた。 「長居してごめんね。そろそろお邪魔します。」 「ううん。また明日ね!」 偉成と一緒に部屋に帰り、一緒にご飯を作る。 ご飯を食べ終えると、それからはゴロゴロと過ごした。 「偉成、勉強はいいの?」 「うん。千紘がいる間は一緒に過ごしたい。」 頬を撫でられ、肩を抱かれる。 甘えるようにもたれ掛かり、偉成の頬にそっと唇で触れた。 「受験は大丈夫なの?」 「ああ。ちゃんと勉強する時はしてる。」 「そっか」 俺がどうこういうことじゃない。 受験をするのは他でもない偉成なんだから。 ふわふわとあくびを零す。 偉成に「眠い?」と聞かれて素直に頷いた。 「ちょっと昼寝しよう」 「ん」 そのまま目を閉じると眠気に襲われる。 優しく頭を撫でられる感覚が気持ちよくて、そのまま眠りに落ちた。

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