760 / 876

寂しん坊の悪戯

お風呂から上がった誉君はソファーに座って欠伸を零している。 「誉君、お風呂気持ちよかった?」 「うん。お湯がトロトロしてて面白かった。香りも甘くてちょっと癒された。」 「よかった」 誉君の隣に座って顔を寄せる。 スンスンと匂いを嗅ぐと確かに、甘い匂いがした。 「いい匂い」 「泰介も入っておいで。」 「うん!……あ、寝ないでね!」 「ちゃんと待ってるよ」 寝室に行きクローゼットに隠していたそれを持ってバレないように脱衣所に行ってお風呂に入った。 髪と体を洗い湯船に浸かると、本当だ。 いい香りにトロトロとしたお湯に癒されて眠たくなっちゃう。 「ふあぁ……」 大きな欠伸をして、暫く湯船に浸かったあとお風呂から出て体を拭き、買ったばかりのそれを袋から出す。 「……興奮してくれるかな」 それから、できるなら可愛いって言ってほしい。 期待しすぎかもしれないけど、もしかしたら期待を上回る言葉をくれるかもしれないし! そんなルンルンした気持ちでそれに足を通す。 くるっと振り返り鏡を見ると、下着は履いているのにお尻だけ出ているエッチな姿になった。 「よし」 いつも通りその上から部屋着を着て、髪を乾かしてリビングに戻る。 ソファーで待っていた誉君に背もたれを挟んで後ろから抱きついた。 「ほーまれくん!」 「どうした。今日はやけに機嫌がいいな」 誉君の首に回した腕を撫でられる。 ああもう、その手でもっと沢山触られたい! 「ベッド行こう?」 「うん」 二人揃って寝室に移動する。 誉君は部屋の匂いをクンクン嗅いで「アロマ?」と聞いてきた。 「うん。あの……ちょっと、えっと……えっちな気分になるやつ」 「は?」 「誉君あのね、見て欲しいのがあるの。」 ベッドに誉君を座らせて、訝しげな顔をしている誉君の前で部屋着を脱ぐ。 恥ずかしいのを我慢してくるっと振り返るとお尻は丸出しで、軽く腰を振れば、後ろから深い溜息が聞こえてきた。 あ、まずい。失敗したかも。 「泰介」 「はい……」 でも、でもでも、この下着高かったんだよ。 それに俺、誉君にかまってほしかったんだ。 そう思いながら姿勢を正して誉君の方に顔を向ける。 怒られると思って俯いていると、ふんわりと香ってきたのは入浴剤よりも癒される俺の大好きな匂い。 「それ、何?」 眉を下げて柔らかい表情をしている誉君に心臓がドクドクとうるさく音を立てる。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!