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愛されたい 優一side

東條彰仁君。 俺は彼の猛アタックを受けて本当に付き合うことになった。 そして流れで東條家で一緒に暮らしている。 彼と付き合って分かったことがある。 「優一さん、風邪ひきますよ。部屋に入ってください。」 「んー……この仕事だけ」 自分は思っていたより仕事が好きみたいだ。 会社から支給されたパソコンをベランダで操作する。 エンターを押して、任されていた仕事が完了した。 パソコンを閉じて部屋に入ると暖かくて、今すぐにでも眠ってしまいそうだ。 「何で真冬なのにベランダで仕事をするんですか。やめてください。本当に風邪をひきます。」 「暖かいと眠たくなっちゃって」 「なら暖房を切ればいいでしょう」 「君が寒くなるでしょう?」 そして、彰仁君は俺にとてつもなく優しいし甘い。 「俺の事はいいから。ああもう、こんなに冷えてる。お風呂に入って温まってきてください。」 「はい」 「髪もちゃんと乾かしてくるように」 「……頑張ります」 「やってくるんですよ。面倒なら呼んで。俺がやりますから」 こんな感じで彼は俺にデロデロなわけだが、その甘さが忙しい時や一人の時になると欲しくて、会社にいる時も彼に会いたいなと思うことが多くなった。 「──好き、なんだよな。」 多分これはものすごく好きってことなんだと思う。 前までは好きなだけなのに、今じゃ好きすぎて堪らない時もあるのだ。 湯船に浸かりながら、どうにかして彼にこの気持ちを伝えたいと思う。 彰仁君にも俺が彼を想うのと同じくらい俺の事を好きでいて欲しいし、できるなら、番になってほしい。 急いでお風呂からあがり、髪を乾かして彰仁君の待つ部屋に行くと、彼は本を読んで居た。 邪魔しちゃ悪いかなと思いながらも、そっと近づいて本を覗いてみる。 「……英語じゃないか」 「わっ!ビックリした」 どうやら本に集中していて俺に気づいていなかったみたいだ。 本を机に置いた彰仁君は俺の腰に手を回して自分に引き寄せる。 「甘い匂いしますね。シャンプー新しいの買いました?」 「ううん。君と同じの使わせてもらってるよ。」 立ったままの俺と、座っている彰仁君とでは目線が違い俺が彰仁君を見下ろす形になる。 大きな手が俺の頬を撫でる。離れていく手を追い掛けるように顔を近づけると優しくキスをされた。

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