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好奇心

眠る優一さんを、寝起きの状態で眺めていると、彼はもぞっと動いて寝返りを打ち、俺に背中を向けた。 背中側から抱きしめて、もう一眠りしようかと思ったところで、彼が「えっ!」と戸惑ったような声を出す。どうやら起きたらしい。 寝たフリをして目を閉じると、優一さんはまた寝返りを打ち、どうやら俺をじっと見ている。 「え、何で……あれ、パーティー……え?」 一人で慌てている声を聞いて笑いそうになるのを堪える。 温かい手が俺の頬に触れて「彰仁君」と遠慮気味に名前を呼ばれた。 「まって……どうしよう、記憶が無い……」 肩をゆさゆさと揺らされる。 「彰仁君、彰仁君!起きて、お願い……」 「ん……」 今起きたふうを装って目を開ける。 目が合うと不安げに瞳を揺らしながら「俺、何も覚えてないの!」と言われ、くつくつ笑う。 「お酒の飲み過ぎですよ。酔っ払ってフラフラだったんで、帰ってきました。あ、別に何か問題があったとかじゃないので安心してください。」 「あ、よかった……。ん?あれ、俺、なんで裸なの……?彰仁君も裸だ……も、もしかして俺、あの服に吐いちゃった!?」 「違いますよ」 「え……」 ぎこちなく笑った優一さんを抱き寄せる。 「昨日はとっても積極的で大胆でしたね。いつもの恥じらってる姿も可愛いけど、たまには昨日みたいに押し倒されるのも悪くないです。」 「っ!」 正直、昨日の可愛らしい様子を全て説明してあげたかったけれど、優一さんは顔を真っ赤にして枕に顔を沈めてしまったからこれ以上はやめておこうと思い止まる。 「……もうお酒飲むのやめる」 「あんなに好きなのにやめれないでしょ。それにやめなくていいです。いつもとは違って新鮮でしたよ。」 「うぅ……やめるぅ……」 そのまま優一さんは動かなくなった。どうやらまた眠りに落ちたみたいだ。 体調は悪くないようで安心した。 さあ、優一さんが起きたらお風呂に入れるように用意しておかないと。 ベッドから抜けて、窓を開ける。 朝の気持ちいい空気を吸いながら、今日も一日が始まった。 好奇心 了

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