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だからお前は
純を寝かせたまま、会計を済まして薬を貰い、背中におぶって病院を出る。
車に乗せて向かうのは寮ではなく俺の家。
白樺に電話をして、純の担任である麻倉先生に熱があるから今日は寮に戻らないという事を伝え、着いた家の俺の部屋に純を運び、ベッドに寝かせる。
「プリン買いに行くか……」
買い物に出ていると置き手紙を書いて家を出た。
近くのスーパーまで歩いてプリンとゼリー、それからスポーツドリンクを買う。
あとは何が必要だっけ。
あ、下着、いるかな。
あいつの俺とじゃ体格が違いすぎるから、買ってやった方がいいかもしれない。
適当に下着も買って、急いで家に戻る。
部屋に行くと純はベッドの上で座っていて、ぼんやりと俺を見た。
「あ、ここ幸鷹の家か……」
「ああ。手紙置いてただろ」
「ごめん、見てないや。」
へらっと笑う純にスーパーの袋を差し出す。
「何これ」
「プリンとか買ってきた。」
「ありがとう」
「とりあえず飲み物飲め」
中からスポーツドリンクを出し、キャップを取ってから渡すと、両手で受け取った純はチビチビと飲み始める。
「熱が出たらとにかく飲み物飲め。脱水症状で死ぬぞ」
「んー、ごめん、ありがとう。」
「汗かいて気持ち悪いだろ。拭いてやるから服脱いどけ。着替え持ってくるから」
一度部屋を出てお湯とタオルを準備し、部屋にあるクローゼットからは着替えを取りだした。
俺の言う通りに服を脱ごうとしている純は、バサッとトップスを脱ぐとベッドに倒れそうになる。
「もうちょっと頑張って」
「ん……」
濡らしたタオルで純の背中をそっと拭いて、ベッドに寝かせた。
首や腕、胸を拭いてから下履きに手をかける。
「足拭くけど、ここどうする?自分でするか?」
「……足だけで、いいです……。今は寝る……」
股間を指さすと首を左右に振って嫌がった。
まあ、熱が下がってから風呂に入らせればいいし、今は足だけでいいか。
足を拭いてやるとさっぱりしたみたいで、そのまま眠ろうとするから慌てて服を着せた。
俺の服だから袖と裾は余っている。
「幸鷹」
「何?」
余った生地を捲っていると、甘ったれた声で名前を呼ばれた。
「ごめんね、ありがとう、ほんまに。」
「ああ。でも謝らなくていいって。暑いとか寒いとかないか?薬もらったから、夕飯食ったら飲もうな。」
「うん」
「学校にも電話しておいたから、何も気にしなくていい。ゆっくり休め」
頭を撫でてやると目を細めて嬉しそうな顔をした。
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