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倦怠期 R18

「あと二十分近く時間があるよ」 「っぅ、そんなん、しらんもん……っ」 「ルールは守らないといけない、みたいなこと言ってなかったっけ」 「知らんっ!」 腰を動かそうとする旭陽が可愛い。 普段ならそんなこと絶対にしないのに。 少しイタズラをするみたいに、小さく律動した。旭陽の手が俺の腕を掴んで左右に首を振る。 「あ、かんっ、出る……っ」 「出るの?」 「し、潮、吹いてまう」 「いいよ、出して」 「いや、あっ、あ、あかんっ、動いたあかんっ!」 「動いてほしかったんじゃないの?」 子供みたいな様子が愛らしくて、堪らず項に噛み付いた。律動は止めて旭陽が落ち着くように、何度か名前を呼ぶ。 「もう少し我慢して」 「ん……」 「気持ちいいね。こうやってくっついてるだけでも」 「気持ち、いい……もう、何回も、イってて……」 「うん。上手だよ」 「ぁ、あ……また、い、く」 キュッと締め付けられ、今度は流せずに俺も達してしまう。 ゴム越しで熱が伝わったみたいで、旭陽が嬉しそうに笑みを零す。 「ん、悠介も、イったん」 「っは……これ、やばいね」 「あと何分……っ?」 「十分とちょっと」 「んっむ、むり……っ!」 もどかしげに腰を揺らし中をキュッキュッと繰り返し締める旭陽に堪らず俺も律動する。 「あっあ、あーっ!き、もち……」 「はぁ……もういいか」 旭陽を抱きしめたまま、腰を激しく動かした。 ピチャピチャと鳴っているのは、きっと旭陽が潮を吹いた音だ。 「ああぁぁっ、とま、らへん、っや、悠介ぇ……っ」 「っは、はぁ……」 「ごめ、止まって、お願い……っぁ、お願いぃっ」 泣いて伝えてきたからぐっと奥歯を噛み締めて動きを止めた。ゆっくりペニスを抜いて旭陽を仰向けにさせる。 「ひっ、ひぃ……っ、ひど、こんな、ぁ、いくの、とまらへ、ん……っ」 「ごめん」 額を合わせキスをする。 背中に手を回され、優しく撫でられて唇を離した。 「……ん、もう、大丈夫……顔見えんくて、ちょっと寂しかったんやと思う……」 「えー、可愛い。もっとしたいな」 「……ゆっくりやったらいいよ」 ゴムを替え、また旭陽の中に入って抱きしめ合う。 そのまま体を起こし、旭陽を膝に座らせるとより奥にペニスが入ったようで、ガクガク震えながらも強く抱きついてきた。 「んっ、ん、ぁ……気持ちいい……悠介……」 旭陽がゆっくり腰を前後に動かして、唇を重ねてくる。 ああ、たまらない。 愛しくて愛しくて、色々と爆発しそうだ。

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