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第91話*
「うう……ん……っ」
根本までぴっちり挿入された状態で、ゆるりと腰を回される。敏感になった肉襞を硬いもので撫でられて、再び甘い痺れに満たされる。強すぎもせず、弱すぎもしないちょうどいい快感だった。
「ほら、これくらいなら大丈夫でしょ?」
息を整えるのが精一杯だったので、一生懸命こくこくと首を振る。よかった。これ以上あの「直腸攻め」とやらを続けられたら、途中で失神していたかもしれない。
「はっ……あ……ああ……っ」
「気持ちよさそうだね。お前のここ、ずっと大きいままだ」
「っ!」
ピン、と指先で陰茎を弾かれ、アクセルは息を呑んだ。チラッと視線を下に落としたら、アクセルの欲望は天井を向いたまま先端からだらだら蜜を漏らし続けていた。
その淫らさに見ていられなくなり、顔を背けて兄に泣きついた。
「兄上、見るな……! はしたないから……っ」
「何言ってるの。セックスなんて全部はしたないよ。それがいいんじゃないか」
「でも……」
「お前だって本当は興奮してるんでしょ? こんなはしたない姿をお兄ちゃんに見られて、ぞくぞくしてるんだよね?」
「そ、なこと……言わないで……」
意地悪な台詞に泣きそうになり、せめてもの反抗のつもりで兄の背中に爪を立てた。
兄の言う通り、大好きな兄に辱められるのは、今までにない興奮を覚える。何故興奮するのかわからないが、心のどこかで「もっとめちゃくちゃにして欲しい」という願望が巣食っているのを否定できなかった。
でも、それを堂々と口に出されると憤死しそうなくらい恥ずかしい。
「んっ、く……」
少しだけ腰を引かれ、またぐっ……と突き上げられる。だけど激しい抽挿はして来ず、小刻みに中を突いてくるだけだった。
「あ、にうえ……」
「うん? なに?」
「兄上は、もっと……その、ガツガツやりたいんじゃ、ないのか……?」
そう聞いたら、兄はさも当たり前のように言った。
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