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第137話*

「んあっ! あっ! 兄上、ちょっと待って……!」 「嫌だ。私の気持ちを疑ったからお仕置きだよ」 「っ……! な、ならせめて手を外し……」 「だめ。不自由な状態で犯される屈辱、存分に味わうといい」 「ひ……ッ、あ!」  くるりと身体をひっくり返され、正面から深々と身体を貫かれる。ぐちゅ、と湿った粘膜の音がして、圧倒的な熱量に下肢を埋め尽くされていく。 「うう……んっ、ふ……く、ああ……っ」 「……お前は物覚えがよくていいね。昨日の今日なのに、後ろがすっかり私に馴染んでいる」 「っ……そ、れはどういう……んっ!」 「ああ、うん。実はお尻ってね……」 「ひンッ!」  軽く尻を叩かれ、外からの振動に身震いした。叩かれた衝撃が肉筒に伝わり、繊細な襞がぶるぶる震えてしまう。  それを知ってか、兄は繰り返し尻を叩きながら言った。 「同じ人のものを何度も受け入れてると、だんだんその人の形に馴染んでくるんだ。だから初めての時より圧倒的に受け入れやすくなるし、快感も得やすくなるわけ。ほら……お前も実感してるでしょ?」 「ひ、いっ! あ、兄上……叩くのやめて……!」 「どうして? これ、気持ちよくない? きゅんきゅん締め付けてるし」 「ち、違っ……俺はそんな……あうっ!」  またパチンと尻をぶたれ、甘ったるい嬌声が迸った。すんでのところでイきそうになり、太ももを痙攣させながら、がくんと顎を跳ね上げる。  ――まずい、これ……。  思った以上に気持ちいい。力加減が絶妙なので痛くないし、不規則な振動が体内に伝わって、肉襞がきゅうんと縮こまってしまう。こんな刺激があるなんて思ってもみなかった。  しかし、ぶたれて感じるなんてとんでもない変態なんじゃないか。こうやっていじめられたら怒ったり恨んだりするのが普通なのに、快感を覚えるなんてどうかしている。  もしかして、好きな人にやられると何でも快感だと錯覚してしまうのだろうか。  それとも――あまり考えたくないが――もともと自分に被虐趣味があったのだろうか……。

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