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第141話*

「ああ、あぁっ、あ……も、だめ……苦し……い」 「そう? でも、もうちょっと我慢してね。ここでイってしまうのはもったいない」 「そっ……! ああ、兄上……早くしてくれ……!」 「焦らない、焦らない。ほら、もっと感じさせてあげるから……ね?」 「ううぅ……!」  小刻みに首を振りながら、必死に唇を噛み締めた。前立腺の裏側を強く擦られ、感じすぎて何度も気が遠くなる。背中が弓なりに反り返り、細い腰がねじれて太ももがぶるぶる波打った。 「うう、ふ……あ……うんーッ!」  気持ちいいのに、刺激を受ければ受けるほど股間の疼痛がひどくなって、余計に涙が滲んでくる。下腹部がパンパンに張り詰め、先端から我慢しきれなかったものがじわじわ溢れ出ていた。  早くイきたい。溜まったものを全部出して楽になりたい。お仕置きとはいえ、こんなことまでしなくてもいいのに。兄上の意地悪……! 「うう、う……あ、兄上……兄上ぇ……っ!」 「おや、もう限界かな?」 「兄上、お願い……許して……! もう我慢できな……」  どうにも耐えられなくて縛られた根本を指で引っ掻く。痺れた指先では固い紐は解けなかったが、触らずにはいられなかったのだ。それでも性懲りもなく紐と戦っていたら、兄に手首を掴まれて頭上で押さえ込まれてしまう。 「いや……嫌だ、兄上……もう出したい……!」 「わかったよ、じゃあ一緒にいこうか。……ほら、いい子だから暴れないで」 「うう……」  仕方なくアクセルは身体を弛緩させ、控えめに鳴き続けた。腰を奥に突き入れながら兄が紐を解いてくれたが、疼痛がひどすぎて解放されたことも認知できなかった。 「っ……ひ、ああぁっ……!」  溜まっていた熱がどくどく外に溢れ出し、全身に甘い痺れが広がって、爪先まで小刻みに痙攣する。同時に兄の熱も中で弾け、内襞を灼く奔流に一瞬気が遠くなった。 「う……く、はぁ……ん」  快感がなかなか途切れなくて、甘えるように兄に縋りつく。兄は微笑みながらこちらに覆い被さると、動きを止めてぎゅっと抱き締めてきた。 「ああ、本当に心地いい……。お前と抱き合ってると細かいことはどうでもよくなってくる」 「ああ……俺、も……」  一生懸命呼吸を整えながら、ぼんやりと思考する。

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