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第164話*
「わかった……我慢、するから……兄上も、できるだけ早く……」
「うん、もちろん。お前の中なら、私もすぐにいけそうだ」
「んっ、く……ああ……っ!」
ゴリッといいところを抉られ、全身が官能に震える。
汗に濡れた身体が艶めき、茶色の髪が乱れ、頬が桜色に染まる。
自分でもはしたない姿になっているのがわかるが、理性を吹き飛ばすほどの快感にはどうしても抗えなかった。
柔らかな内襞がきゅうっと締まり、とろとろに溶けた肉が兄の欲望に絡み付いている。身体が大喜びしているのを嫌でも感じる。
「ああ……お前の中、本当に心地いい……。病みつきになっちゃう」
「あっ、あ……兄上……」
「私、そこまでがっつくタイプじゃないんだけど、お前が相手だと際限がなくなるみたいだ。今日も明日も、毎日こうしたい。ずっと触れていたい……」
「……!」
意外な言葉を聞き、アクセルははたと兄を見つめた。
アクセルがヴァルハラに来る前は、兄はいろんな男と寝ていたという。今更そのことを攻めるつもりはないが、兄が経験豊富なテクニシャンであることは事実だ。
そんな兄が夢中になるくらい、自分は魅力的なのだろうか。今まで肌を合わせてきたたくさんの男たちと比べても、自分は別格なのだろうか。
「そんなに……いい、のか?」
「うん、とっても。やっぱり好きな子を抱くのが一番いいね。もともと相性がいいんだろうけど、こんなにしっくり来るのはお前が初めてだよ。無限に体力が続くなら、永遠にこうしていられる」
「そ……うっ……!」
また兄が一回り大きくなって、アクセルは苦しげな呻き声を上げた。それと同時に自分の欲望もぐんと力を増し、先端からわずかに白濁がこぼれ出た。
――兄上……そんなに俺を……。
いつも飄々としている兄が、こんなはしたない自分に興奮しているなんて。恥ずかしいことではあるが、ある意味誇っていいのかもしれない。
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