165 / 2201

第165話*

「兄上……兄上ぇ……」 「ああ、本当にたまらない……。アクセル、中でいい?」 「いい……っ! 兄上、早く……!」 「ふふ、お前ももう限界か」  ぐっ、と腹の底を突き上げられる。我慢していた手をやんわり解かれ、代わりに労わるように股間を撫で上げられた。同時に、体内でドクン、と兄が脈打ち、夥しい量の熱が注ぎ込まれる。 「っ――!」  声にならない悲鳴を上げ、アクセルも溜まっていた熱を噴き上げた。  しばらく我慢させられていたせいか、いつまで経っても絶頂感が途切れず、後から後から白濁が溢れてくる。 「おや、まだ出てる」  からかうように言われたので、ちょっと腹が立って兄を睨んだ。 「あ……兄上が無理矢理我慢させるからだろ……!」 「ありゃ、私のせいなのかい?」 「そうだよ……!」 「ははは、そっか。じゃあ責任とらないといけないね」 「っ……」  一度欲望を引っこ抜かれ、背中からベッドに押し倒される。後孔から出されたものが漏れそうになり、慌てて下腹部に力を込めた。  兄が両脚をまとめて持ち上げ、尻の狭間に再び先端を当ててくる。 「ちょっ、兄上……まだするつもりなのか……!?」 「うん、まだまだ」 「そんな……あっ、うんんん……!」  ほとんど抵抗なく、ずぶずぶと奥まで挿入される。  アクセルの中はすっかり兄のものに馴染んでしまったようで、多少荒っぽいことをされても全く苦痛を感じなかった。ゆさゆさと身体を揺すぶられる度に、受け止めきれないほどの快感が溢れてくる。  兄のせいで、自分はこんなにいやらしい身体になってしまった……。  官能に濡れた目で兄を見上げたら、ふと喉元にうっすらと傷痕が残っているのを見つけた。よく見ないとわからないレベルのものだったが、ちょうどランゴバルトの長戟の大きさくらいの幅があった。

ともだちにシェアしよう!