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第255話*

 アクセルは顔を赤くして首を振った。 「と、とにかく! 普通の木像なら努力するが、裸の木像は無理だ。申し訳ないが、そればかりは勘弁してくれ……」 「そうかぁ……残念。でも、お前が作れないって言うならしょうがないね」  兄は気を悪くした様子もなく、綺麗に割れた腹筋に手を這わせて、 「じゃあ、その分本物の身体をめいっぱい堪能させてもらおうかな」  中心をまさぐり、薄く生えている陰毛の中から男のシンボルを掴んできた。掴むと言っても指先で軽く持っているだけで、扱いたり圧迫したりはしてこない。ただじっと陰部を眺めているだけだ。  それが逆に恥ずかしくて、アクセルは両手で顔を覆った。何もせずにじっと観察されるくらいなら、乱暴に扱かれた方がまだ楽だった。 「あっ……兄上、そんなに見ないでくれ……」 「いいじゃない。減るものじゃないんだし。お前も、私に見られると興奮するでしょ?」 「そっ……」 「ほら、だんだん硬くなってきた」  言われて、ドクンと欲望が脈打った。兄の涼やかな視線に晒されていたそこは、徐々に熱を帯びて亀頭を天井に伸ばし始めた。  直接的な刺激を与えられなくても、兄の視線だけで感じてしまう自分が、ものすごく淫乱に思えた。あまりの恥ずかしさに死にそうになった。 「も、もう……! 勘弁してくれ……!」 「ははは、お前は本当にシャイで可愛いね。そういうところ、大好き」 「からかわないでくれ、兄上……」 「ふふ……じゃあ、そろそろちゃんと刺激をあげようか」  指先を動かし、親指で軽く先端を撫で回した後、兄が股間に顔を埋めてくる。  ぎょっとしたのも束の間、欲望を口に含まれ、生温かい粘膜に身震いした。 「っ……! あ、兄上、刺激ってそういう……」  大事なところを口で刺激される羞恥に、アクセルの熱も一気に上昇してくる。兄の舌に肉幹を舐められ、全体に唾液をまぶされ、滲み出た淫液を吸い上げるように口内を窄まされた。

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