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第258話*
兄が自分の下着を脱ぎ、アクセル同様全裸になる。そして改めて脚を抱え直し、膨張した己を直接擦りつけてきた。兄の硬さを感じ、その生々しさに身震いした。
普段はのほほんとしているけれど、こういう時は雄っぽい一面を覗かせる。そのギャップはたまらない興奮材料だった。
大抵のことには無頓着な兄が、自分を抱く時は男らしい興奮を示し、独占欲を滲ませながら執着してくるのだ。のぼせ上がるなという方が無理であろう。
――兄上……。
どこまでも際限なく兄を好きになってしまう自分が、少し恐ろしくもあった。どんな仕打ちをされても、兄を恨むより自分への反省が先に来る。きっと自分はこれから先も、兄を嫌いになることはないのだろう。
例え、この上なくひどい方法で裏切られたとしても……。
「そろそろいいかな?」
兄が窄まりに先端を押し当て、聞いてくる。
熱く濡れた欲望を感じた瞬間、後ろの孔がばくばく痙攣した。
「ああ……もちろん……」
兄の首筋に腕を回したら、兄は嬉しそうに微笑んでくれた。
押し当てられた先端にぐぐっ……と圧力がかかり、ぐぷんと入口がめくれ上がって一番太い部分が中にめり込んでくる。
「うっ……ん、んっ……」
衝撃に呻きながらも、なるべく力を抜いて兄を受け入れる。
ゆっくり腰を進められ、狭い小径を押し広げられながら、奥に楔を突き入れられた。
「んんッ……!」
根本まで穿たれ、アクセルはびくんと身体を震わせた。腹の底に先端が当たり、兄が体内で脈打っているのを感じる。それと同時に兄とひとつになっている実感もこみ上げてきて、全身の細胞が歓喜に湧いた。
「っ……あ……兄上……」
「ああ……本当にお前の中はいいね……。温かくて柔らかくて、すごくいい気持ち……」
「お、れも……気持ちい……」
「ふふ、じゃあ同じだね。お前と一緒に気持ちよくなれるなんて、幸せだな」
「あ……っ」
兄が小刻みに腰を動かし、最奥を突いてくる。湿った水音が接合部から漏れ始め、柔らかな肉襞がより熱く溶け始める。
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