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第267話*
「い……ひっ、あ、あっ……」
「ふふ、挿れただけでイっちゃったね。しかも出してない……ドライだ」
「そん……あ、嘘……」
「本当にエッチな身体になったね。お前は物覚えがいいから調教し甲斐があるよ。ホントに最高だ……」
「あっ……んんぅ……!」
震える身体を押さえ込まれながら、みっしり根本まで埋め込まれる。激しく突き上げられることはなかったが、内襞に馴染ませるように腰を回されたり、小刻みに奥を刺激されたりと、頭が吹っ飛びそうなほどの快感を味わわされた。
身体を揺さぶられる度に自然と嬌声が漏れ、アクセルは兄にしがみついて涙をこぼした。
「んっ、あっ、あん! はぁ、兄上ぇ……」
「ふふ、気持ちいい? 私も気持ちいいよ。お前の中、すごく熱くてとろけてる……」
「んんッ……! あっ、だめ……そこ、あぁん」
「しかもちょうどいい締め付け感……キツすぎもせず、緩すぎもせず、時折きゅうっと締まる……。よく私に馴染んでいるよ」
「あ、あ……もう……俺、おかしくなりそ……」
意識が霞む。全身が熱くて脳まで溶けそうになり、思考力が全て掻き消され、他のことは何も考えられなくなる。今認識できるのは、大好きな兄に我を忘れそうなほどの快楽を与えられていること。それだけだ。
「あっ、う……兄上、俺また……あっ」
「うん、いいよ……。私もそろそろ限界だ。一緒にイこうか」
「っ、ああ、一緒に……んっ!」
懸命に手を差し伸べたら、頭の横で縫い留められ、恋人のように握り返された。それでまた幸せが弾けた。
兄が一際大きく腰を打ち付け、絶頂を促してくる。大波の気配が徐々に頭に這い上がって来て、アクセルはごくりと喉を鳴らした。
「っ……」
「ひぃ……んッ!」
二度目の精液を出されたのと同時に、自分の熱も体外で弾ける。一度目とさほど変わらない量のものを中に注ぎ込まれて、さすがに下腹部が苦しくなってきた。ちらりと下肢に目をやったら、心なしかいつもより腹が膨れていた。
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