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第271話*(リバ注意)
「っ……」
ようやく顔を離したら、お互いの唇を銀の糸が繋いでいた。目元を赤らめ、色気を剥き出しにしている兄の表情が見える。思わず首筋に顔を近づけて白い肌を軽く吸ってやったら、その部分だけ赤く充血した。
兄が小さく笑う。
「ふふ、こんなところにキスマークつけてどうするの? みんなにバレちゃうよ」
「ハイネックの服を着てくれ。なければ布を首に巻こう」
「ははは、何それ。見せびらかすためにつけたんじゃないの?」
「いや……今更見せびらかさなくても、俺の兄上ってことは変わりないし」
「それは独占欲? お前、意外とヤキモチ焼くねぇ」
「……そりゃあ、時には嫉妬することもあるさ。兄上が他の男と寝たりなんかしたら、特にな」
「もう……だからそれは浮気じゃないってば」
「わかってるけど、気持ちの問題だ」
「っ……」
壁に兄を押し付け、腰から手を滑らせて服の上から丸い尻を撫でたら、兄がぴくりと身震いした。
兄は自分の尻や太ももを気に入ってくれているが、兄だってかなり触り心地のいい尻をしている。引き締まって小さいけど尻たぶ自体は柔らかいし、尻と太ももの境目もくっきりしており筋肉特有の弾力を感じた。尻フェチではないつもりだが、何だか癖になりそうだ。
「もう、いつまで触ってるの……エッチ」
「だめか? 兄上も俺に似たようなことしてくるが」
「そうだけど、自分がやられるのは久しぶりだからちょっと変な感じ」
「ジーク様はここまでベタベタ触らなかったのか?」
「触らなかったなぁ……。彼はあくまで『慰め』として割り切ってたから。愛撫とかそういうことはしてこなかったんだよね」
「……それはよかった」
アクセルはもう一度兄の首筋に唇を這わせると、今度は痕が見えづらい髪の生え際にキスを落とした。こうして好きな人の身体に痕をつけると「自分のものだ」という優越感に浸れる。これまた癖になりそうだった。
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