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第272話*(リバ注意)

「兄上……兄上……」  我慢できずに至るところにキスマークをつけていたら、兄がほう……と艶っぽい息を吐いた。 「お前……意外とすごいんだね。私、痕だらけになっちゃいそうだよ」 「すまない……なるべく見えないところにするから」 「いや、いいよ。お前にマーキングされるの、結構好きなんだ」 「そうか、よかった。マーキングという言い方は微妙だが……」  しかしあながち間違ってもいない。自分でつけていてわかったのだが、キスマークには単なる愛情以外の独占的な意味があるようだ。 「兄上……」  至近距離で顔色を窺ったら、兄はとろけるような笑みを浮かべた。アクセルの両頬をそっと挟み、誘うように軽く口づけてくる。 「うん……もっとして。お前の好きなように触って」 「ああ、わかった……」  首筋にたっぷり印を散らした後、服の裾から手を入れて胸元まで布を捲り上げる。  白いなめらかな肌が露わになり、もれなくふたつの突起も見えてきた。指先で摘まめる可愛らしい大きさに加え、色も清楚な薄ピンク色である。それが逆にものすごく色っぽく見えて、無意識にこくりと喉が鳴った。  兄が少し首をかしげる。 「……服は? 脱いだ方がいい?」 「いや……できれば、今日はこのままで」 「そう……? お前は着衣の方が好きなんだね」 「そういうわけじゃないが……今はそういう気分なんだ」  全裸の兄も彫刻のように美しいが、少し服が乱れた兄の方がより色気が増している気がする。布の間から覗いている形のいい鎖骨など、ぞくぞくするほど色っぽい。 「兄上……っ」  情欲を掻き立てられて兄の乳首に吸い付く。舌の先で舐めつつ、軽く歯を立て、時折強く吸い上げたり、唇で挟んでやったりした。もう片方は指先でこね回し、きゅっと捻ったり指の腹で潰したりと、好きなように弄ぶ。

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