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第319話*(フレイン視点)

「ねえアクセル、そろそろ起きようよ。でないと、お兄ちゃんどんどんお前に悪戯しちゃうよ? いいの?」 「う……ん……」 「いいんだね?」 「んー……」 「そっかぁ……」  どうやら自分は、余程弟に信頼されているらしい。全然「敵」だと思われていない。  ――寝込みを襲うのは、趣味じゃないんだけどなぁ……。  でも、弟がどこまでやったら起きるのか、試してみるにはちょうどいい。もし挿入するまで起きなかったら――ちょっと嬉しくはあるが――それはそれで大問題だが。  フレインはまず弟のシャツを首元まで捲り上げ、上半身を露わにした。  相変わらず綺麗な肉体の上に、控えめな乳首がぽつんと乗っている。なめらかな肌の上にあるそれは、清楚な薄いピンク色だった。真面目な弟の性格がよく表れているように思う。  ひとまず、指の腹で両の突起を擦ってみた。刺激を加えたら徐々に突起が赤く充血してきて、ぷっくり尖り出てきた。硬さも増してちょうどいい具合になり、指先でこねくり回すには絶好の大きさになる。  ふと下半身に目をやったら、股間部分の布が男性のシンボルに押し上げられているのが見えた。どうやら胸だけで勃起してしまったようだ。  ――身体の反応はいいんだけど……。  これだけ反応しておいて、全く目覚めないのは何故なのか。本当ならこの辺りで起きないとだめなのに。 「まったくもう……」  少し呆れながら、フレインはズボンを脚から引き抜き、下着も一緒に脱がせてやった。勃ち上がった陰部が、ぶるんと飛び出してきた。既に先端が軽く濡れている。  ほとんど全裸にしてしばらく様子を窺っていたが、それでもアクセルは起きない。自分が今どんな格好をしているか、全然わかっていないようだ。 「はあ……もう、どうしようかな……」  しょうがないので首に引っ掛かっているシャツも頭から脱がせ、袖口だけまとめて両腕に残しておいた。簡単な手枷だ。  次に、近くにあった紐で陰茎の根本を縛ってみた。生理的な疼痛を感じるように、わざときつく縛った。これをやられると寝ていても相当苦しいはずなのだが……。

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