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第350話*
欲しいか欲しくないかで言えば……当然のことながら、欲しい。兄に愛されることを想像しただけで下肢に熱が集まり、身体の奥がキュンキュン疼いてくる。
とはいえ、それを正直に言うのは憚られた。赤くなった顔を見れば明らかなのだが、直接的な表現を口にするのは、未だにものすごく恥ずかしかった。
アクセルは両手で顔を覆いながら、呟いた。
「……勘弁してくれ……」
「ふふ、可愛いなぁ。そういう初心な反応してくれるところ、大好きだよ。そのくせ抱いたらものすごくエッチなところも、たまらないよね」
「っ……!? そ、それは、兄上がそういう風に教育したから……!」
「うんうん、そうだよね。そういうことにしとこう」
「兄上っ……!」
こちらをからかうように笑うと、兄はシャツの裾から手を突っ込んできた。服の下で素肌を撫で、鍛えられた腹筋の感覚を味わうと、更に手を伸ばして胸元を触って来る。
「っ……あ……」
指先が突起に掠め、思わず甘い声が漏れた。掠めるだけでなく、くりくりと指先で捏ねられ、軽く引っ張られたりつねられたりした。
そうされる度に身体がぴくぴく震えてしまい、はしたない声も抑えられなくなった。
「兄上……そこはいいって……」
「そう? でも触って欲しそうな色になってるよ」
胸元までシャツを捲り上げられ、赤く腫れた乳首をまじまじと見られてしまう。
さすがに恥ずかしくて、アクセルは捲れたシャツを掴んで元に戻そうとした。
「あ、兄上がそんなところ弄るからだよ……!」
「ありゃ、隠しちゃうの? せっかくだからお兄ちゃんに見せてよ」
「恥ずかしいから嫌だ……!」
「お前は本当に恥ずかしがり屋だなぁ。そういう反応すると、もっと恥ずかしいことしたくなっちゃうんだよね」
「あっ……!」
いきなりズボンを掴まれたかと思うと、下着ごと一気に脚から引き抜かれてしまう。
あっという間に下半身を剥き出しにされ、挙句に両脚を鼠径部から折り畳まれてしまった。太ももの間から兄の顔が見える。
尻を兄に突き出すような体位にされ、あまりの羞恥にくらくらした。
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