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第354話*
それでまた兄が一回り大きくなり、内側からより強く圧迫され、苦しみが増していくのだ。
「ああ、絞り取られそう……。ねえ、中に出しちゃっていい……?」
「い、いいから早く……うっ!」
早く休ませてくれ……と言外に訴え、アクセルは歯を食い縛って最後の抽挿に耐えた。
硬いもので柔らかな襞を強く擦られ、一番弱いところを突き上げられ、これでもかと腰を叩きつけられる。
全身が熱くて何も考えられず、自分が今快楽を貪っていることしかわからなかった。
「あっ、あっ……あんん――ッ!」
とうとう兄の欲望が体内で弾けた。大量の熱が注ぎ込まれ、繊細な肉襞をたっぷり濡らされる。下肢が一気に重くなり、ねっとりした熱が内側から広がっていった。
そんなことにも感じてしまい、アクセルは声にならない悲鳴を上げて悶絶した。
「っ、っ……っ……!」
細かな痙攣が止まらず、爪先や指の先端までもがビリビリ痺れ、頭が真っ白になって自分がどんな状態になっているかもわからなくなってくる。
水中に沈められたまま周りを見ているような、兄の顔ですらはっきり見えずにいた。
「ありゃ……ちょっとイかせすぎたかな? アクセル、大丈夫かい?」
「っ……っ……」
兄に呼ばれているのに声が出ない。というか、返事をする余裕もない。気絶しないよう意識を保つのが精一杯で、身体の震えも止めることができなかった。既に全身が性感帯になってしまい、指先にちょっと触れられただけでびくびく腰が跳ねてしまう。
「ほら、大丈夫だよ……。今は何もしないから……目を閉じて、ゆっくり息吸って、吐いて……」
「はっ……はっ……あ……」
「そうそう、いい子。もう一度深呼吸して……」
兄に言われるまま脳に酸素を取り入れていたら、だんだん頭がはっきりしてきた。ぼんやりしていた視界もクリアになって、兄の綺麗な顔がよく見えるようになる。
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