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第355話*
「……兄上……」
「うんうん、お兄ちゃんだよ。ごめんね、ちょっと刺激が強すぎたかな」
「……兄上が、やりたい放題やる、のは……いつものこと、だろ……」
「まあね。でもお前が気絶しちゃったらつまらないから、ちゃんと加減はしてるつもり」
「なら、もう少し加減して欲しい、かな……」
そう言ってアクセルは、兄の腕を掴んだ。
「じゃあ、そろそろ……」
抜いてくれと思って身じろぎしたのだが、途端、中に入ったままの兄がぐぅっと大きくなった。いきなり内側から圧迫され、思わず「うっ……」と小さな呻き声が上がる。
「ちょ、兄上……!?」
「ごめん、すぐ抜かなかったから反応しちゃったみたい。お前の中、気持ちよくて」
「嘘だろ……!? 俺、明日死合いだって言ったじゃ……」
「んー……まあ大丈夫でしょ。お前なら徹夜したって勝てるさ」
「そんな……! だめ、もうやめて……あああぁっ!」
いきなりズン、と最奥を貫かれて、アクセルは悲鳴を上げた。
そのままゆるゆると腰を回され、敏感になった襞を柔らかく擦られ、肉棒を馴染ませるようにゆっくり細かく中を刺激される。
強く突き上げられることはなかったものの、体内に出された粘液が潤滑剤となり、痺れるような甘い快感が這い上がってきた。
「うう……ん、んっ、ん……ふぅ……くっ」
「ふふ、気持ちよさそうだね。お前、今とってもいい顔してるよ」
「いい顔なんて……あっ、あんッ……!」
ぐちゅ、と奥の方まで灼熱を突き入れられて、びくんと上半身が浮き上がる。
快感に溺れそうになり、両手を伸ばして兄に縋りついた。こうしてしがみついていないと、快感の波に攫われて戻って来られなくなりそうだったのだ。
「んっ、う……あ、兄上ぇ……!」
「お前は本当に可愛いね……。こうして抱く度に愛しくなってたまらないよ。一体どこまで好きになるんだろう?」
「わからな……けど、俺も兄上に抱かれる度に、もっとあなたのことが好きになる……んっ」
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