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第357話*
これは何度も経験済みだが、二度、三度出されるとさすがに苦しいのだ。下腹部が張って排泄間が高まり、腹を下したような腹痛に襲われることもある。実際、兄に外から腹を押されて漏らしてしまったこともあった。
いくらなんでもそれははしたないので、できれば二回目以降は外に出して欲しいのだが……。
「だ、だめ……だめだ、って……兄上、外にして……!」
「どうして? 私はお前の中が好きだな」
「でも、はしたないから……!」
「セックスなんて全部はしたないよ。それがいいんじゃないか」
「あっ、あっ……!」
「ね、一緒にいこう? そしたらはしたないことなんて全部忘れちゃうよ」
「う、う……ふあぁ……ッ!」
とうとう耐えきれず、アクセルは溜まった熱を噴き上げた。
同時に兄の熱も体内に放たれ、より一層下腹部が重くなっていく。ただでさえ一度目でたっぷり出された後だというのに、ほとんど同じ量の白濁を注ぎ込まれて、さすがに腹が苦しくなってきた。
「あ……あ……」
「ああ、いい……。お前の中、最高に心地いいよ」
そう言って、さも満足げに兄が口付けてくる。甘く啄むように何度もキスされるうちに、腹部の重苦しさも吹き飛んでいった。全身の細胞が喜びに湧き、愛される幸せでいっぱいになる。
――ああ、本当に幸せ……。
この人が好き。この先どんなことが起きようと、この気持ちだけは変わらない。
世の中には不仲な兄弟もいるというが、自分たちはお互いに理解し尊敬し、愛し合える。
なんて幸せなことだろう……。
「っ……」
ずるり、と腰を引かれて、アクセルは我に返った。緩んだ窄まりから出されたものが出そうになり、慌てて入口を締める。
身体を洗ってから寝よう……と上半身を起こしかけたら、兄に肩を押されてベッドに戻されてしまった。そしてくるりと身体をうつ伏せにされ、腰だけ高く抱え上げられる。
さすがにゾッとして、首を捻って兄を見上げた。
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