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第549話*

 出したばかりの兄が再び膨張し、下腹部をぐうっと圧迫してくる。  ――ちょ……まだやる気なのか!?  好きだからといって、この状態を続けたいかといったらそれはまた別問題だ。これ以上は身体がもたない。  アクセルは力の入らない腕で兄を押し返した。腹もいっぱいだし、時間的にもさすがにヤバい気がする。 「待ってくれ兄上……これ以上はもう……!」 「だめ? お兄ちゃん、まだやり足りないんだけど」 「足りないのはわかるが、本当にもう勘弁してくれ……。明日歩けなくなったらどうするんだ……」 「そうだねぇ……。ただの死合いだったら『サボっちゃえば?』ってそそのかすところだけど、さすがにラグナロクの最中じゃそうもいかないか」  そう言って、兄は名残惜しそうにずるりと腰を引いていった。すぽんと引き抜かれた途端、体内の圧迫感が全てなくなって、中に出されたものが外に漏れそうになる。  慌てて後孔を引き締めていると、兄は唐突にこんなことを言い出した。 「代わりと言っちゃなんだけど、お前、これ静めてくれない?」 「……え?」  これ、と自分の股間を指さす兄。アクセルの中で硬くなっていただけあって、兄のそれは完全に上向きに反り返っていた。  顔を引き攣らせていたら、兄は穏やかな口調で続ける。 「自分でやっても収まりそうもないしさ。お前がやってくれたら、上手くいくと思うんだ」 「そ、そんなこと言われても……」 「お前だって、全くの初めてってわけじゃないでしょ? 前に何度かやったことあるよね」 「そういう問題じゃないと思うんだが……」 「何? お前、お兄ちゃんの咥えるの嫌なの?」  ……何だろう、この「嫌」とは言えない空気は。 「わかったよ……」  仕方なくアクセルは、そっと手を伸ばして兄のものを掴んだ。そのまま何度か扱き、念を押すように言う。 「でも、俺自身もそんなに上手いわけじゃないからな。あまり期待しないでくれよ?」

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