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第550話*

「大丈夫だよ。お前がやってくれるなら、テクニックなんてどうでもいいさ」  苦笑いを漏らし、先端をちろっと舐めてみせる。すると兄のものがぴくりと震え、青臭い体液がじわりと滲んできた。  ――兄上……。  アクセルは思い切って兄のものをしゃぶり、喉奥まで咥え込んだ。歯を当てないよう注意しつつ、手も使いながら刺激を与えていく。  フェラ自体は初めてではない。けれど、兄のフェロモンを味わっていると自分の欲望も煽られてしまい、知らず知らずに官能の火がくすぶってしまった。もうこれで終わりにしようと思ったのに、もう一度硬いもので貫かれたい……とさえ考えてしまう。  ――俺も結構な物好きだよな……。  兄のものだと認識すると、考えるより先に身体が大喜びしてしまうようだ。上でも下でもいいから早く食べさせてくれ、と本能で兄を求める。  兄のことが好きになっていなかったら、ここまで淫乱になることもなかったんだよな……と思うと、ちょっと複雑な気分にならんでもない。 「ふふ、いい顔で咥えてる。お兄ちゃんのもの、美味しい?」 「ん……」  咥えたまま軽く頷いたら、兄は嬉しそうに頭を撫でてくれた。それでまたキュンと下肢が疼いた。  年齢を重ねても、兄から「いい子いい子」されて喜ぶ癖は、昔から全然変わらない。 「ん……んっ、ん……」  アクセルは夢中で兄の欲望をしゃぶった。  口いっぱいに硬いものを頬張り、舌で裏筋を舐め上げ、先端にそっと歯を立てる。咥えきれない根本の部分は手を使って扱き、空いている手で精巣も揉み解してやる。  時折兄が気持ちよさそうに呻き、口の中でどくんと脈打つのを感じる度に、得も言われぬ満足感が広がった。こんな拙い口淫でも感じてくれるなんて、嬉しくてたまらなかった。 「あ、そろそろ出そう……」 「んっ……んんッ!?」  突然兄がこちらの頭をがっしり掴み、喉奥まで陰茎を突っ込んできた。  唐突な動きについていけず、思わず噎せそうになって兄の太ももを叩く。

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