595 / 2013

第595話*(フレイン視点)

 ――さてと、私も行って来ようかな。  念のために自分の部屋に戻り、大きめの毛布を用意してから地上に上がることにした。  長い階段を上がって地上に出たら、満天の星が目に入った。ラグナロクの最中は空を見上げることなど滅多にないが、以前より星の数が増えているような気もする……。 「……おや」  岩陰にふわふわの塊を見つけて、フレインはそちらに寄って行った。  案の定、丸くなっているピピに寄り掛かって、弟が熟睡していた。  ――まったく、相変わらず無防備だねぇ……。  せめて誰かの足音が近づいたら跳ね起きて欲しいものだが……この辺りの危機意識は未だに育っていないらしい。ピピが一緒だから安心しているのだろう。 「ぴ……」  ピピが顔を上げてこちらを見た。フレインは人差し指を唇に当て、「気にしないで」とアピールした。  弟の隣に腰を下ろし、彼の寝顔を覗き見る。  ――本当に、寝ている時は天使みたいだ……。  まあ起きている時も可愛いんだけど……と思いつつ、持ってきた毛布を半分かけてやった。いくらピピがふかふかでも、何もかけずに寝たら風邪をひいてしまう。 「…………」  自分の横で無防備に眠っている弟を見たら、いろんな意味でたまらなくなってきた。  フレインは弟の上に覆い被さり、唇や頬、額等々、あちこちにキスを落とした。  アクセルは身じろぎしつつも、小さく呻くだけで起きる気配はない。一度寝たら起きないところは全然直っていないようだ。以前も寝込みを襲ったことがあるけれど、あの時は挿入するまで起きてくれなかった。いいのか悪いのか……。  ――今回はいつ起きてくれるかな。  小さくほくそ笑み、フレインは弟の衣装を肌蹴させた。ボタンを外し、ズボンを脚から抜き取り、下着の上から股間を撫でながら露わになった乳首を摘まみ上げる。  最初は反応していなかった場所もちょっと刺激してやるだけですぐに硬くなり、胸の粒は尖り、男のシンボルも膨らみつつあった。

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