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第608話*

 ――まあ、俺も反応しちゃってるしな……。  直接見なくてもわかる。自分の下肢がまた膨らんできている。  本当はいい加減休まないといけないのだが、何だかんだで自分も兄との交わりをやめられない。これによって得られる快感は、他の何にも代え難い。心の底から幸せを感じられる……。  アクセルはゆったりと兄に身体を預けた。今更止めることもできないし、それならお互いの気が済むまで交わろう……と、半ば開き直りのような感情が芽生えていた。 「あっ、あ……ああ、兄上ぇ……」 「ああもう、ほんとに可愛い……。可愛すぎていくらやっても足りないよ、どうしようか」 「あうっ……! は、あ……ん、んっ」  幾度となく腰を打ち付けられ、これでもかと身体を揺さぶられる。感じやすい奥の曲がり角から前立腺のある中ほど、入口付近の瑞々しい肉襞まで、余すところなく突き上げられる。  先程達したばかりのアクセルには刺激が強く、全身を震わせながら身悶えた。身体が勝手にびくびく跳ね、いいところを突かれる度に腰が揺らめき、背中が反り返って、頭ごと仰け反ってしまう。 「んっ、んっ! うぅ、んっ……く……」 「ふふ……エッチな顔しちゃって……。鏡があったら見せてあげたいよ」 「そ、な……兄上だって……ああっ!」 「そうだね、私も同じ……。エッチなお前を見て、すごくエッチな気分になってる……。きっと欲望剥き出しの顔をしてるんだろうなぁ……」 「ひあっ! ああ、あ、待っ……やあぁっ!」 「……最高だよ、アクセル」  兄にがっちり腰を掴まれ、一際強く腰を叩きつけられる。最奥をゴリゴリ抉られる度に、内側から甘い痺れがぶわあっと全身に広がり、頭まで快感に満たされて何も考えられなくなる。溜まった涙が飛び散り、唇の端から官能にまみれた唾液がしたたり落ちた。

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