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第610話*
「うっ……! あ、にうえ、一度抜いて……くるし……い」
「おや、抜いちゃっていいの?」
「お願い……」
「そう? お前がそういうなら抜いてもいいけど……」
ずるりと兄が腰を引いていく。
腹部の圧迫感が下がっていく代わりに、今度は強い排泄感が襲ってきた。中にしこたま出されたものが、出口を求めて後孔付近まで下りてくる。
「あっ、だめ……! やっぱり抜かないで……!」
痺れた舌で頼んだが一瞬遅く、すぽんと兄のものが抜けて行ってしまう。
同時に緩んだ窄まりから白濁が漏れてきて、ごぼっ……と変な音を立て一気に体外に押し出された。
「っ、っ――!」
排泄と同時に身体もびくびく跳ね、声にならない悲鳴も迸る。
恥ずかしくてたまらないのに何故か絶頂に近い快感が途切れず、頭まで甘く痺れて羞恥心も吹っ飛んでしまう。
「ありゃ、やっぱり出ちゃったね。……でもお前、ちょっと気持ちよくなってない?」
「っ……そ、んな……」
「ああ、大丈夫。一般的に排泄は快感だから何もおかしくないよ。私だってお前の中に出して気持ちよくなってるし」
「っ……!」
「でも、これで中は空っぽになったかな。ちょっと確かめていい?」
「あっ……兄上……!?」
急に兄が身体を下に移動させ、股間に顔を近づけてくる。
嫌な予感に身じろぎしていると、兄は緩んだ後孔にいきなり指を三本突っ込み、残った白濁を掻き出すように動かし始めた。
「あんンッ! ふあ……あぁ……」
「うん、まだちょっと残ってるね。全部出しておかないと後でお腹下しちゃうから、事後処理は大事だよ」
「っ、っ……うぅ……く」
「……それにしてもお前、中がすごく熱くなってるね。襞もぴくぴくしてるし……指だけでも気持ちよさそう」
「ふ、んンッ……! あ、あ……兄上だめ、また反応しちゃ……」
何度も出したり出されたりして、体力的にはもう限界のはずだ。それなのに下肢の欲望はまた性懲りもなく上を向き、内側の刺激によって硬くなりつつあった。兄に刺激されると何があっても反応してしまう身体が、今はちょっと恨めしい。
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