611 / 1999
第611話*
「は……う、ん……っ」
「うん、これでだいたい掻き出したかな……と思ったけど、お前また勃っちゃってるね」
「こ、これは……兄上がいきなり後ろを弄るから……!」
「ああ、そうかもしれない。じゃあその責任、とった方がいいよね」
「えっ……!?」
再び兄が上からのしかかってきて、アクセルはびくっと肩を震わせた。
たった今掃除したばかりなのに、また挑もうというのか!? 兄の体力は一体どうなっているんだ!?
「ちょっ……! 兄上待って、これ以上は……」
痺れた身体に鞭打って逃れようとしたものの、後ろから兄にがっちり捕らえられ、ずるずる引き戻されてしまう。そして尻を高く抱え上げられ、敏感になっている割れ目に欲望を擦りつけられた。
それだけでぴくんと肩が震え、ぞくぞくしたものが背筋を這い上がってくる。
「ほんとに待って、もう無理……ぃうっ!」
その途端、ずぶ……と一気に最奥まで貫かれてしまう。既に数え切れないほど兄を受け入れてきた後ろは、兄の形を完璧に記憶してしまったらしく、これといった抵抗もなくあっさり兄を飲み込んだ。
同時に視界が真っ白に弾け、身体が小刻みに震えて止まらなくなる。
「あっ、あ……あ……」
「ありゃ、挿れただけでイっちゃったかな。まあ、これだけイキっぱなしだったらおかしくはないか」
「ふ、く……はぁ……あ」
「ほんとにお前は可愛いね、アクセル」
「……う……っ! く、うぅ……ん、んんぅ」
思った以上にゆっくりした動きに、アクセルは甘い喘ぎ声を漏らした。
今強引に腰を動かされたら失神してしまいそうだったが、限界を超えないギリギリの強さで攻められ、与えられる快感に酩酊してしまう。
「はあっ、あ……あぁん、兄上ぇ……!」
「可愛いアクセル、愛してるよ。何があってもずーっと……」
「お、れも……あなたが好き……! 大好き……!」
泣きながら叫んだら、兄に後ろから顎を掴まれ、強引に振り向かされて唇を吸われた。
吹っ飛びそうになる意識と戦いつつ、アクセルは息苦しい幸せを味わい続けた。
ともだちにシェアしよう!