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第652話*

「んん、んっ……あ、だめ……だめだって、兄上ぇ……」  止めようとしたのに、慣れた手つきでズボンと下着を少しずり下ろされ、尻だけ露出させられてしまう。ぞっとしたのも束の間、両脚を抱え上げられ、上から体重をかけて抑え込まれてしまった。これではほとんど動けない。 「っ……!?」  尻の狭間に潜んでいる窄まりに、熱い先端を当てられてしまう。押し倒されて三分も経たないうちに挿入されそうになり、さすがのアクセルも動揺した。 「ちょっ、嘘だろ……!? こんなことしてる場合じゃ……!」 「ふふ、ちょっと嫌がってみせるところも大好き」 「っ……!?」 「じゃ、手早く済ませちゃうね」  兄がぐぐっ……と腰を押しつけてきて、つぷん、と先端が侵入してくる。  動けないアクセルが拒否できるはずもなく、そのまま細腰を掴まれて一気に体重をかけられた。 「あっ……あああっ!」  一瞬で根本まで埋め込まれ、腹の底を思いっきり突き上げられる。  何度も兄に抱かれているせいか、後ろはすっかりその形を覚えてしまい、事前に慣らさなくてもすんなり兄を飲み込めるようになってしまった。  痛みもほとんどなく、挿入の衝撃が凄まじい快感に代わり、心地よい圧迫感に脳が痺れてしまう。 「あう……ッ! く、うぅ……あっ」 「ふふ、とってもよさそうだね。そういう反応されると、もっと可愛がってあげたくなっちゃう」 「あっ! あィッ、兄上だめ、そこ……あぁん!」  ゴリッ、と直腸の曲がり角を抉られ、びくんと大きく身体が跳ねる。ガタガタ揺れるテーブルごと身体を押さえ付けられ、そのまま何度も弱いところを突き上げられた。  柔らかい肉襞を擦られ、前立腺の裏側を刺激され、角度を変えながら腹の奥を突かれつつ、一番感じる曲がり角を優しくつつかれる。 「うぅ……ん、ふ……く、はあぁ……ん」 「うん……いい反応だ。私のやること全てに反応して、泣いたり笑ったり叫んだりしてくれる……」 「っ……?」 「お前がいてくれて本当によかったよ、アクセル……」

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