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第654話*

「あぁ、あ……兄上ぇ……」 「うん、何だい?」 「お、俺、も……あなたがいなかったら、ここまで成長、できなかっ……」 「アクセル……」 「こんな俺、を……育ててくれて、ありがと……」  今のアクセルがいるのは、全て兄・フレインのおかげだ。不在の両親の代わりに兄が大事に自分を育ててくれたから、ここまで成長できた。  もちろん未熟な部分はたくさんあるけれど、今までたくさん苦労をかけてきた分、これからは少しでも兄の役に立ちたいと思う。  途切れ途切れに気持ちを吐露したら、兄は幸せそうに微笑んだ。そして囁くように尋ねてきた。 「……ね、お兄ちゃんのこと好き?」 「好き……」 「もっと言って」 「好き、だ……あなたが好き……ずっとあなただけを、愛してる……!」 「うん、いいね……。どうせ反応されるなら、こういう反応の方がいい……。やっぱりお前は最高だよ、アクセル……」 「……あっ」  途端、兄がゆっくり腰を引いていき、ギリギリのところで緩く入口を刺激すると、一気にバツン、と腰を叩きつけてきた。  中を強く擦られたことと、腰で尻を殴られたことによる衝撃に、抑えていた嬌声が迸った。 「ああぁ、あっ、兄上……待っ……あぁん!」 「ふふ……本当に可愛い。隅から隅まで全部食べちゃいたいくらいだ」 「はう……んッ、んく……ふ、うぅ……」 「でも今はこんな状況だからね。ピピちゃんも外で待ってるし……お楽しみは後にとっておこうか」 「っ……んあっ! あっ、あっ、ああぁっ!」  がっちり腰を掴まれ、最後の抽挿を開始される。全身を揺さぶられる度に古いテーブルがガタガタ軋み、兄にしがみついていた腕もぱたりと落ちてしまった。  思い出のテーブルに押さえつけられながら兄に犯されるのは予想以上の快感で、アクセル自身もそろそろ限界を迎えていた。

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