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第781話*

「はぅ……んッ! だ、だめだ兄上……! そんなに触ったら出ちゃ……!」 「いいよ、好きなだけ出しなさい。今日は思う存分乱れていいんだ。普段は見せない姿を、いっぱい私に見せて」 「っ……」 「ほら……遠慮せずに。今度は私と繋がってるんだから、一人じゃないよ」 「あっ……!」  耳元で妖しく囁かれたせいで、ぞくっ……と背筋に痺れが走った。その痺れが一気に脳まで駆け上がり、絶頂の大波となって襲い掛かってくる。 「んあっ! あっ、ああぁっ!」  一際大きく身体が跳ね、視界が真っ白に灼けた。二度目にもかかわらず夥しい量の白濁が飛び散り、全身の痙攣が止まらなくなる。爪の先まで甘い痺れに満たされ、頭までボーッとして何も考えられなくなった。 「あ……あっ……」 「ふふ、また派手にイっちゃったね。大丈夫?」 「は……あう……」 「出したばかりのお前の顔も、色っぽくて好きだな。快感に染まって肌もつやつやしてる」 「ああっ……!」  脇の下から脇腹までを撫でられただけで、甲高い嬌声が迸った。もうどこを触られても感じるくらい身体が敏感になっており、自分がどれだけ快感の虜になっているか嫌でも思い知らされた。  ――どうしよう……こんなんじゃ俺、際限なくなっちゃう……。  太ももの痙攣も未だに続いている。細かい震えの中で、時折びくんと大きめに身体が跳ねる。その度にきゅうっと後ろを締めてしまい、より一層圧迫感が増していった。  兄の硬さや大きさ、浮き出た血管の一本一本まで感じ取れるくらい、中にしっかり食い込んでいる。本当に繋がっているんだなと実感させられる。 「兄上……」  アクセルは兄の手を取り、指先に口づけた。  例え記憶がなくても、自分は何度もこの人を好きになる。決められた運命のように、当たり前に恋に落ちる。だから今こうやって交わっているのも、必然なのだろう。

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