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第784話*

 こちらは今すぐイきたいくらい限界に近付いているのに、その様子をじっくり観察する余裕すらある。  何故兄はこんなに余裕があるのだろう。気持ちよくなっているのは自分だけで、兄の方はそうでもないんだろうか……。 「あ、兄上ぇ……」 「うん、どうしたの? もう我慢できなくなっちゃった?」 「そ……じゃなくて、兄上、も……ちゃんと、気持ちよくなってん……あぁっ!」 「? どういうこと? 何言ってるの?」  怪訝な顔をして、兄が動きを止める。  それでようやく呼吸を整える余裕ができて、アクセルは途切れ途切れに言った。 「あ、兄上、あまりに余裕がありすぎて……俺と違って、全然乱れてない、から……もしかしたら、あまり気持ちよくない、のかなって……」 「なんだ、そんなこと? 心配しなくても、お前の中はすごく気持ちいいよ。熱くて柔らかくて、ずっと繋がっていたいくらいだ」 「そ……なのか……? その割には、なかなか限界が……」 「それは経験の差みたいなものだよ。お前と違って私はこっち方面も経験豊富だから、多少我慢するスキルもあるだけ。縛られていないと粗相をしちゃうお前とは違うんだ」 「っ……」 「まあでも、そろそろ私も熱が溜まってきたからね。一度出しておきたいところだな」 「……ひンッ! あっ、あっ……ああぁっ!」  止まっていた腰が再び動き出し、整いかけていた呼吸もまた乱れた。  狭い器官をぐぐっと押し広げられ、繊細な肉襞を擦られ、前立腺の裏側を刺激され、一番弱い最奥を強く抉られる。  受け止めきれない快感に思考が霧散し、ただがくがく震えながら嬌声を上げることしかできなかった。  股間の疼痛はあったものの、自分が苦しんでいるのかよがっているのか、それすらもわからなくなってくる。 「……ああ、そろそろ出そう。中に出しちゃっていい?」 「い、いから早く……うっ!」 「うん……お前ももう限界だね。一緒にいこうか」 「うんんン……ッ!」  こちらに覆い被さられ、喘いでいた唇を塞がれる。

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