926 / 2296

第926話*

 さんざんアクセルを辱めまくった兄は、それでもなお弟を虐める手を止めない。 「ただでさえ色っぽい身体してるのに、更に色っぽい声で鳴いてくれちゃって……。お兄ちゃん、興奮しすぎてはち切れそうだよ。誰だろうね、お前をこんな風に開発したのは」 「あ……兄上に、決まってん……あぁっ!」 「ふふ、当たり。ホント、いろんな意味でいい子に育ったなぁ……。大変なこともたくさんあったけど、今はこうしてお前と仲良くしていられるんだもん。私は幸せだよ」 「……!」  そんなことを囁かれ、朦朧とした意識の中でハッと我に返った。  ――そうか……そうだな……。俺、兄上に迷惑ばかりかけてたし……。  赤子の時からずっと育ててもらい、ヴァルハラに来た後も何かと面倒を見続けてもらった。その間、迷惑をかけたことは数えきれないほどあるし、喧嘩もしたしブチ切れられたこともあった。  それでも兄は自分を見捨てないし、こうして虐めながらも深い愛情を注いでくれる。  だったらこちらも、少しは恩を返さないと兄に見限られてしまいそうだ。兄がいなければ、自分は今ここにいないのだから……。 「うっ……!」  そんなことを思った途端、また兄が中で大きくなって苦しみが増した。 「……おっと、そろそろ出そうだ。中に出しちゃうけど、いいよね?」 「は、はひ……!」 「私が出したら、お前も自由にイっていいよ。股間の紐も切ってあげるからね」 「わ、わかったから早く……うっ!」  兄が最後の抽挿を開始する。  腰をガンガン打ち付けられ、奥をゴリゴリ抉られ、喘いでいる唇を強引に塞がれた。  ――って、こうやって絆されちゃうから兄上が虐めてくるんだよな……。  愛している弱みというか、兄が楽しそうなら多少虐められてもいいか……などと考えてしまう。多分これからも、何かにつけてこうして虐められ続けるんだろう。  それを許容している時点で、自分もなかなかの変態かもしれない。

ともだちにシェアしよう!