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第955話

「おお、おかえり。随分いっぱい木材ゲットしてきたねぇ。しかも汗だくだし」 「だ、台車がかなり重くて……。自分の足腰の弱さを痛感したよ」  兄から差し出されたタオルをありがたく受け取り、アクセルは汗を拭った。水分補給のために、お気に入りのハチミツ入りレモン水も何杯か飲み干す。  ホッと一息ついたところで、改めて兄に尋ねた。 「ところで兄上、これどうやって使うんだ?」 「……え?」  懐から黒いボールチェーン(のような道具)を取り出した途端、兄はぎょっと目を剥いた。かなり驚いているようだった。 「ちょ……! お前、こんなのどこで手に入れたの?」 「アロイスから借りた。なんか鍛冶屋の店主からもらったらしいんだが、結局使い方わからずに一度も使ってないそうだ」 「そ、そう……。まあ使用済みのものを渡してきたら、それはそれでドン引きだけど」 「? どういう意味だ? これ、体幹を鍛える道具なんだろ? どうやって使うのか教えてくれよ」 「あー……教えてあげてもいいけど、お前が使ったら訓練にならないかもしれないよ?」 「??? 何で? 俺が使うと何かマズいことでもあるのか?」 「まあね。お前、こっち方面は本当に敏感だからさ」  そう言われて、ちょっとドキッとした。何やら嫌な予感がするのだが、気のせいだろうか……。 「まあ、せっかく手に入れてきてくれたんだから使ってみようか。案外ハマっちゃうかもしれないし?」 「……え? あ、ちょっ……」  いきなりテーブルにうつ伏せに押さえ込まれ、アクセルは目を見開いた。  昨日さんざんテーブルでやらかしたというのに、今日も同じようなことをするつもりなのか。さすがにもう勘弁して欲しいのだが。 「ちょっと兄上!? 何してるんだよ! 放してくれ!」 「え? お前が道具の使い方教えてくれって言ったんだよ? 私はリクエストに答えてるだけさ」 「はっ……? それってどういう……」  戸惑っている間に、下着ごとズボンをずり下げられ、引き締まった尻が露わになった。

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