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第969話
どうしても不安になり、アクセルは兄に聞いた。
「あの……ほんとにこのまま生活するのか?」
「そうだよ。とりあえず夜まで頑張ってみよう」
「でも、これじゃ……」
「あ、パンツが気になる? じゃあスカート穿けばいいかな」
そう言って、兄はどこからか赤いチェック柄のスカートを持ってきた。デザインはシンプルだったがかなり丈が短く、膝上二〇センチくらいしかない。
「ちょっと待ってくれ! 何でそんなもの持ってるんだ!? どこで手に入れた!?」
「あ、これユーベルからもらったの。興味が湧いたからデザインしてみたんだってさ」
「興味って何の興味だよ!? というか、男がスカートなんて穿くわけないだろ!」
「いや、どこかの民族衣装にはこういうスカートタイプのものがあるんだってよ? 男でも当たり前のように着てるんだって。それで舞の衣装にも使えるかなーと思って、作ってみたらしい」
「ユーベル様の事情は知らないけど、とにかく俺はそんなの着ないぞ! いくら家の中だけとはいえ、そんな恥ずかしい格好……」
「家の中だけなら恥ずかしくないじゃない。お前、美脚だから結構似合うと思うよ」
「似合わなくていい! 兄上も、ここぞとばかりに着させようとするな!」
「でも玩具の持ち手が気になるんじゃないの?」
「うっ……!」
服の上からいやらしく尻を撫でられ、ぞぞぞっ……と鳥肌が立った。
続けざまボールが入っている下腹部を軽く押され、下肢の圧迫感がよりひどくなる。腹圧でボールを出してしまいそうになり、アクセルは慌てて後孔を締めた。
「あっ……兄上、やめ……くるし……!」
「ほら、やっぱりズボンのままじゃキツいでしょ。スカートにすれば服の締め付けがなくなる分、楽になると思うんだよね」
「うう……」
「とりあえず、家の中だけで夜まで頑張ってみない? あと半日の辛抱だし」
「わ、わかった……! 着ます、着させていただきます……! だからもう……」
「うん、そっか。やっぱりお前はいい子だね」
褒めるように頭を撫で、軽く頬にキスしてくる兄。
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